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食育(3)

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「どれほど巨額の医療費を注ぎこんでも、それで国民が少しでも健康になれればいい。しかし事態は全く逆で、このままの生活を続ければ、アメリカの国そのものが病気のために破産してしまうだろう」

病気を減らすために莫大な資金とあらゆる手段を使っているにもかかわらず、アメリカ国民の健康状態は悪化する一方でした。     
三人に一人のアメリカ人が心臓病でなくなるという心臓病だけでもアメリカの経済はパンクしかねない状況でした。増え続ける医療費を打開するために全世界からよりすぐりの医学・栄養学者を結集して上院に「国民栄養問題アメリカ上院特別委員会」が設置されました。この研究結果を委員長の名前をとって「マクガバンレポート」といいます。7年もの歳月と数千万ドルの国費を投入して「食事(栄養)と健康・慢性疾患の関係」についての世界的規模の調査・研究がなされました。5000ページに及ぶ膨大な報告がなされた内容は栄養学・医学の世界の常識を覆す内容でした。

ここでの報告内容は、病気の解決策は「食源病」にある。
長い間アメリカの栄養学・医学の世界では、体に良いという「たんぱく質神話」が信じられてきました。
しかし、良質=高タンパクな肉がよいのではなく、低質の植物たんぱくが最もヘルシーであると報告しています。「心臓病をはじめとする諸々の慢性病は、肉食中心の誤った食生活がもたらした《食原病》であり、薬では治らない」と高カロリー、高脂肪の食品つまり肉、乳製品、卵といった動物性食品を減らし、できるだけ精製しない穀物や野菜、果物を多く摂るようにと勧告しています。

つまり1965年ごろの日本の食生活が理想であるという研究結果がでした。
この結果とは逆行して伝統食が減って病気が増え続ける日本の食生活に注目してみます。