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one day college 感想文(15)-大阪府立大学-

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大阪府立大学 現代システム科学域
-講座紹介-
「不思議」と「マジック」をつなぐもの~「ちょっとユニークな」社会学者 E.ゴッフマンが考えたこと
アーヴィング・ゴッフマンという社会学者がいます。彼は、わたしたちが日常生活を送る中で、「他者」とどのようにやりとりをするのか、に常に関心を持って、人々の具体的なコミュニケーションの場をいつも観察していました。たとえばゴッフマンは、エレベーターに乗った人が必ず上を見上げて、エレベーターが今何階にあるかを示す表示板を見ているのはなぜか、に疑問を持ちました。その結果、彼らは「今何階にいるのか?」に関心をもっているからではなく、もっと別の理由がある、と考えました。そこには、個人的な関心や思いとして説明するには無理があるもっと別の次元の理由、つまり「社会的な理由」があると考えたのです。わたしの講義ではゴッフマンが考えたこの「社会的な理由」に焦点をあてます。彼によれば、わたしたちが社会の中でさまざまに振舞うことのほとんどすべてには上記のような「社会的な理由」があります。言い方を変えれば、わたしたちが他者と一緒にいる場にはわたしたちの個人的な思いから独立している規範(決まりごと)があるのです。今回の講義では、この「規範」の存在をわたしたちに教えてくれるものとしてゴッフマンが思いついた「フレイム」という考え方についてお話したいと思います。具体的に考える素材は「マジック(手品)」についてです。わたしたちは「マジック」を一つのエンターテインメントとして楽しみますが、ゴッフマンによれば、これも一つの「社会的なお約束」の中で成立していることになります。それはいったいどういうことなのかを、考えてみましょう。
-生徒感想文-
・エレベーターでみんなが上を見るわけが、周りの人が気になっても、その人をじっと見ないように、というのは意外だった。確かに、街中で誰かを見つめるのは罪深い気がして、本能的に見つめ続けることは難しくて、目を反らしてしまう。それが教わったことではないというのが不思議で面白いと思った。(高2女子)

・私の志望校の1つが大阪府立大学システム学域環境システムなので、貴重なお話を聞くことができてますます興味がわきました。昨年に引き続き2度目の受講だったのですが、やはり面白く楽しかったです。もし、この学科に合格することができたら、先生の授業を先行したいと思います!!勉強する意欲がわきました。ありがとうございました。(高3女子)

・「不思議≒知らないとこわいもの」っていうのは、すごく納得しました。たとえ、初対面の人同士であっても、無意識のうちにルールを共有し合っている。感情は、その場所、その場面と深くかかわっていて、人は、何が起こるのかを予期・予断しているらしいです。「社会心理学」面白いと思いました。(高3女子)

・実際にマジックを披露してくださったり、面白い例を取り上げてもらい、とても楽しく「社会心理学」を学べました。社会心理学は前々から興味があったので、ゴッフマンという社会学者の考えは自分にとって凄く面白く、ひきつけられました。社会学は自分が専門にしたい学問であるので講義はとても有意義な時間でした。ありがとうございました。(高2男子)

・マジックのお手伝いめっちゃ楽しかったです。封筒を開けて勝手にびっくりしただけやったけど(笑)心理学も社会学も興味のある学問だったのですごく面白い話でした!暗黙の社会ルールとか作ってそれに従う人間ってやっぱり不思議でおかしい生き物なんだなと思いました。(高2男子)

・今まで考えたことがないことを私たちは無意識にしているんだと感じました。自分は自分の思った通りに行動していると思ったけど、本当は知らないうちに規則に定められていると分かってとても驚いた。(高2女子)

・自分が勉強したい、まさにその分野だったのでとても有意義だった。これまで考えていた曖昧なイメージが、講義を受けることで、「フレイム」という名前をもつものだと知れたのもよかった。(高3女子)