大学情報その2 ~海外で求められる理工系グローバル人材~
少しずつは大学卒業生の就職難が改善されてきているようですが、日本に多くの留学生が入ってきている今、日本の学生は海外の学生と就職でも競争しなければなりません。
技術立国の日本ですが、今理系の生徒に求められていること、そして、地方の大学の伝統のある学部・学科の強みを一部ご紹介します。
日本の企業の強みは、高度な工業製品を作り出すために、異業種多種の小型部品メーカーが技術をすり合わせて完成させる結束力です。このすり合わせ技術の異業種へのシナジー効果は、今でも世界で群を抜いています。このことは、日本の大企業が海外に生産拠点を移すと異種多種の小型部品メーカーも海外に進出することを意味し、エンジニアを現地に派遣することになります。つまり、海外で活躍できる技術者が求められているのです。よって、現地の人を指導したり、現地の機械を修理したりできる技術者、言い換えれば、グローバルに対応できる技術者が求められているわけです。
◆得意分野で専門家を養成する地方国立大学・・・伝統ある得意分野でグローバル人材を育てているのが特徴。
◆帯広畜産大学・・・在校生や卒業生をJICAの青年海外協力隊の隊員として2年間パラグアイに派遣し、家畜飼料管理技術や家畜の健康・衛生管理技術などの苦情を支援。
◆秋田大学 国際資源学部・・・伝統の鉱山学部を衣替えし、国際的なエネルギー問題の対応できる資源技術者の養成を目指している。2年次英語で専門教育科目が行われ、3年次に全員海外の資源、フィールドに行き、その成果を4年次の研究発表に結び付ける。
◆信州大学 繊維学部・・・炭素繊維などのファイバー工学の発展を背景に、その分野に強いグローバル工学人材の育成を目指す。
◆鳥取大学 農学部・・・国際乾燥地科学コースでは、砂漠など乾燥地における環境問題と食料増産という世界的課題に取り組んでいる。
◆琉球大学・・・国内唯一亜熱帯地域という地理的条件を生かして、バイオサイトサイエンスやITなどの先端技術をとりいえて、持続的食料生産、環境保全、資源エネルギー利用
このような特徴ある分野に興味のある生徒は、上記のような大学に進学して、その分野で活躍してみるのもいいのではないでしょうか?
そのためのいろいろな情報を、少しずつですが発信していこうと思います。