マリー・アントワネットの靴
先日、パリで開催されたオークションに、マリーアントワネットの靴が出品され、日本円にして640万円(520万円という報道もありますが、どちらにしろびっくりするような高額です)で落札されました
世界史の授業でも取り上げられる悲劇の王妃・マリー・アントワネット。18世紀、ウィーンの名門・ハプスブルグ家に女帝マリア・テレジアの娘として生まれます。ある本によると、父親ゆずりの勉強嫌いで派手で浮ついた性格(散々な言われようですね・・・)で自由奔放な幼少期を過ごし、14歳でフランス・ブルボン家の皇太子(後のルイ16世)のもとへ嫁ぎます。王妃になった後も、レースや絹をふんだんに使ったドレス、羽根飾り付帽子、アクセサリーにお化粧、香水・・・贅沢三昧の日々を過ごし、宮廷のファッションリーダーと言われていたそうです
そんなアントワネットのはいていた靴ですから、写真をみるととてもかわいい。緑と白のシルクリボンでできたハイヒールです。彼女が当時、召使にプレゼントしたもので、現在もきれいなまま残っていたのだそうです
*彼女のファッションリーダーぶりは、ソフィア・コッポラ監督の映画『マリー・アントワネット』で楽しめます
アントワネットにまつわるエピソードは数々残されていて、後に起こったフランス革命時(1897年)には、飢えに苦しむフランス市民の暴動の様子を聞き一言「パンがなければケーキを食べればいいのに」
この発言は有名ですが、言ったかどうか真偽のほどはさだかではありません
その後アントワネットとルイ16世は、王政に対する市民の怒りに危機感を覚え、変装して宮殿から逃亡、目的地まであと少しというフランス郊外の村・ヴァレンヌで発見され、パリへ連れ戻され処刑台で最期を迎えることになります:「ヴァレンヌ事件」 その最後の1日を書いたマリー・アントワネット運命の24時間/中野京子(朝日新聞出版)
彼女の一生を描いた マリー・アントワネット 上・下/シュテファン・ツヴァイク(角川書店) も中野京子さんによって完全新訳されました
この2冊で著者・訳者をつとめる中野さんは、美術絵画の著書が多く心の底からゾッとする名画の見方を教えてくれる 怖い絵1~3(朝日出版)などでもよく知られています
アントワネットを取り巻く、フェルゼン、オスカル、アンドレらを描いた
漫画 ベルサイユのばら全5巻、外伝2巻/池田理代子(集英社)も人気