センター試験、おわる
受験生の皆さん、センター試験が終了しましたね、おつかれさまでした
翌日新聞に掲載された問題、国語は例年同様、評論・小説・古文・漢文から1問ずつ出題でした。新聞などを見ると、今回は国語の平均点が5割を切り、これまでより大きく下がったようです。特に、評論の問題 鍔/小林秀雄で苦労した受験生が多かったのではないか、と総評にありました
小林秀雄さんは、論理的な文章で批判・評論を文学として確立。文学だけでなく美術や音楽などの分野でも独創的な評論を書き、社会に影響を与えた評論家の一人です
早速、図書室にあった栗の樹/小林秀雄(講談社・現代日本のエッセイシリーズ)の中の何編かを読んでみました
昭和32年に書かれた「美を求める心」では、健康な耳や目を持っていさえすれば、見る事も聞く事も簡単にできる。でもそう簡単な事ではない。どちらも考えること同様、努力を要するのだ。ピカソの絵や道端のすみれの花、野球選手の選球眼などをあげ、見る事聞く事の重要さをまさに論理的に語っています。黙って物を見る事は難しい。多くの人はそれが何かわかると見るのをやめてしまうから。見てよくよく感ずる事は難しい。けれど、その行為は優しい感情をもつ事にもつながっていく
簡単にまとめられませんが、きれいな日本語の骨太の文章です。試験問題としてではなく、全編でなくてもいいので、よくよく読んでみませんか?
また、小説の問題になった 地球儀/牧野信一。引用されたのは、作中に主人公の創作した小説が出てくる部分。今日、図書室にやってきた受験生は「(作中作のセリフの一つにあった)スピン、スピンが頭の中から離れないです」と笑っていました
ともあれ、大きなハードルは1つ飛び越えました。あとまだもう少し、頑張っていきましょう
図書室も開室中は、授業利用がなければ自習可能です。もちろん気分転換でもOK。開室時間は↓
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