« センター試験、おわる | メイン | 明日の講演会 »

パイの物語

 年末からお正月にかけてたくさんの話題作が映画化公開されていますが、その中のひとつ「ライフ・オブ・パイ~トラと漂流した227日」  ボートの上でトラと向かい合う少年のスポットCMをテレビで見かけた人もいると思います。図書委員の中にも今一番のおすすめ作品として、図書日誌に紹介してくれた人もいました
     lifeofpie.jpg

 もともと原作はパイの物語(Life of Pi)/ヤン・マーテル(竹書房)
その年に出版された最も優れた長編小説に与えられる、イギリスの文学賞であるブッカー 賞を2002年に受賞した作品です

 原作では、動物園を営んでいた一家が、動物たちとともにインドからカナダへ移住する途中、乗っていた日本の貨物船・ツシマ丸が嵐に巻き込まれ沈没。たった1隻しかなかった救命ボートに乗り、助かったのは動物園経営者の息子で16歳の少年、パイ・パテル。そのパイが話す物語です

 自分だけが乗ったと思っていたボートにシマウマ、ハイエナ、オランウータン。そして、リチャード・パーカーという人間のような名前(この名前にも意味が隠されている)のベンガルトラ。家族を亡くした悲しみに暮れる間もなく、命の危機をはらんだまま、わずかな水と非常食を乗せたボートは太平洋を漂流し始めます
 その状況に絶望しながらも立ち向かい生還したメキシコの地で、227日間の漂流生活をパイはどのように語ったのでしょうか
 美しく迫力のある映像が話題の映画ですが、原作では映画では使われなかったエピソードもあります。又、違った作品として楽しめるかもしれません