バチカン市国
世界で一番小さな国『バチカン市国』を知っていますか
イタリアのローマ市内西側に位置し、サン・ピエトロ大聖堂を中心に、広さは約0.44平方キロメートル。40分もあれば歩いて一回りできるくらいの大きさで、国がまるごと世界遺産になっています
また、ローマカトリック教の本拠地であり、世界で11億人を超える教徒の精神的指導者ローマ法王が暮らす国でもあります
国と言ってもほとんどの人が教会関係者という特殊な国。そんな人々の暮らしや様子、ミケランジェロによる壁画『最後の審判』などの美術品を納めたのが写真集 バチカンの素顔/バート・マクダウェル(日経ナショナルジオグラフィック社)
さて先日、現ローマ法王・ベネディクト16世が、高齢を理由に法王の座を退く事を発表し、世界的なニュースになりました。法王は終身職(亡くなるまで務める)と言われているのでとても珍しい事だそうです
では、次の法王は誰がなるか?ですが、これはコンクラーベと言われる選挙会議によって選ばれます。枢機卿(すうききょう)とよばれる高位聖職者が、法王にふさわしいと思う人を投票、決定します。ただ1回で決まるとは限りません
投票終了ごとに投票用紙は焼却するそうですが、決まらないとそれが黒い煙となって会場建物の煙突から吐き出され、決定した場合は白い煙になります。広場に集まった人々はかたずをのんで、建物の煙突をみつめているのだそうです
そんな様々な決まり事のあるコンクラーベをうまく盛り込んで描かれているのが
天使と悪魔/ダン・ブラウン(角川書店)
ハーバード大学の図像学者 ロバート・ラングドン・はある紋章について質問を受けます。それはもうすでに存在しない秘密結社のシンボル、なのに現在起こっているある事件に関わりがあるといいます
昔から対立しているといわれる科学と宗教。そのテーマを根底に、事件を阻止、解決するため知力と体力をフルに使って(おまけにタイムリミットもある)、ラングドンがローマの街を走り回る、アクションありサスペンスありのエンタティメント小説です
ダビンチ・コード(同)で話題になった作家ですが、同じシリーズの1作目です