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佐藤真海さんのこと

 オリンピック招致に於ける東京の最終 プレゼンテーションに登場した佐藤真海選手。くるくる変わる表情とチャーミングな笑顔が印象的でした。佐藤さんは陸上の走り幅跳びで、アテネ、北京、ロンドンと3大会連続パラリンピックに出場している義足のロングジャンパーです。

 小さいころからスポーツに親しみ、夢だったチアリーダーにもなれた19歳の時、骨のがん・骨肉腫を発症、右足膝下を失うことになります。無事手術を終え、つらいリハビリや幻肢痛も乗り越え、義足をつけた佐藤さんは大学に復学しますが、以前のように夢や希望が持てない辛い日々が続きます。
  でも失ったものの事ばかり考えていてもキリがない、気持ちを切り替えてこれから進む道を考えよう。そう思い始めたとき出会ったのが「ディサビリティ・スポーツ」
 「ディサビリティ・スポーツ」とは、障がいを持つ人が楽しめるようにルールを変えて行われる運動やスポーツの総称で、リハビリや健康、生きがいなどを目的にしたものから、パラリンピックのような大規模なものまで様々あります。

 佐藤さんの新しい挑戦が始まります。「スポーツ義足」を作ってもらうと、普通なら走れるようになるまで2年かかるようなところを(バネが強いので扱いが難しい)、わずか2カ月でマスター。良いコーチ、良い義足に恵まれて記録をどんどん伸ばしていきます。
 大学卒業はサントリーに入社。仕事と練習とが存分にやれる環境と持ち前のバイタリティで、今年ブラジルで行われた大会では、5メートル02のアジア新記録をマーク。ロングジャンパーとして活躍し続けています。
 そんな佐藤さんが発病からパラリンピックの日本代表に選ばれるまでを自らまとめた1冊

夢を跳ぶ~パラリンピック・アスリートの挑戦/佐藤真海 (岩波書店)

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