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今日は 広島 原爆の日

 昭和20年8月6日、広島に原爆が落とされてから69回目の夏。雨の中、広島市の平和祈念公園で今朝、平和記念式典がひらかれました。
 式典では大勢の参列者を前に、被爆3世にあたる二人の小学生が「語り合いましょう、たくさんの違う考えが平和への大きな力となることを信じて」と『平和の誓い』を読みあげていました。
 現在の日本は平和です。けれど世界のいくつかの国では、こうしている今も争い事がおこっています。平和の大切さをはやく世界中の人がわかってくれればいいのに。『平和の誓い』は広島市のホームページで全文読むことが出来ます。
 
 当時の広島でごく普通に暮らしていた若い女性が主人公の作品を紹介します。

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 父と暮せば/井上ひさし (新潮社)

 父・竹造と娘・美津江の二人の会話で綴られた戯曲。広島に原爆が落とされてから3回目の夏を迎える、7月最後の火曜日から金曜日までの4日間の物語です。

 大切な人たちを原爆で失った美津江は、一人だけ生き残ってしまったことで「うしろめとうて申し訳ない病」を患っています。自分だけが生き残って申し訳ない、幸せになったりしてはますます申し訳ない。そう思っていたのに、ある時ふっと恋におちてしまう美津江。娘の様子を見かねた竹造が「恋の応援団長」として現れ、美津江の心を再生させていきます。

 『むずかしいことをやさしく、やしいことをふかく、ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに、まじめなことをゆかいに、ゆかいなことをいっそうゆかいに』

 4年前に亡くなった井上さんが生前に繰り返していた言葉。その言葉のすべてがつまっている100ページほどの短い作品です。ぜひ、手に取ってほしいです。