2017年・本屋大賞が決定
全国書店員が選んだ いちばん!売りたい本 「2017年本屋大賞」が発表されました。ノミネート10作品はすべて所蔵していますが、ただいますべて貸出中。予約を受け付けています。
1位は恩田陸さんの『蜜蜂と遠雷』 直木賞に続き、本屋大賞グランプリにも
輝きました。すでに ここ やここで、2位の森絵都さんの『みかづき』も図書だよりで紹介したので、今回は3位の罪の声/塩田武士(講談社)を。
1980年代半ば関西で起きた企業恐喝「グリコ・森永
事件」は、社長の誘拐、店頭のお菓子への毒物混入、
子どもの声を使った身代金取引の電話、「かい人21
面相」と名乗った挑戦状など、今も多くが謎のままの
未解決事件。
この作品は、その昭和史に残る大事件をモデルにした
物語です。
ある日、父親の遺品のなかにカセットテープとノートを
見つけた曽根俊也。ノートには英文が書かれ、そこに製菓メーカーの「ギンガ」と「萬堂」の文字をみつけます。そして再生したテープには、幼い頃の自分の声が残っていました。
それは31年前に起こり未解決のままの「ギン萬事件」で使われ、マスコミでも話題になった恐喝テープとまったく同じものだったのです。
一方、新聞社の企画で「ギン萬事件」の取材をすることになった新聞記者も事件を調査しはじめます。2人は独自に事件を調べ続け、それぞれ浮かび上がる真相を手に事件の全貌を探っていきます。