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減点主義をやめよう!

 先日、アメリカ大リーグでこんな出来事がありました。
 6月2日のデトロイトタイガース対インディアンズ戦でアルマンド=ガララーガ投手は、9回2アウト、あと一人で完全試合達成というところで、バッターをゴロに打ち取り、1塁ベースカバーに入ったガララーガ投手はボールを受け取り、タイミングは明らかにアウト。「完全試合達成!」とばかりに、ガッツポーズをとろうとした。ところが、一塁塁審のジム=ジョイス審判は「セーフ」をコール。タイガースの監督・選手や観客らの大ブーイングにも係わらず、判定は覆らなかった。しかし、試合直後にビデオで自らの誤審を認めたジョイス塁審は、すぐにガララーガ投手に謝罪を申し入れた。すると、ガララーガ投手は「誰にでも間違いはある。完璧な人間は誰もいない。」とジョイス塁審を許した。
 その翌日、タイガースの監督は、本来は監督が届ける先発選手のオーダーをガララーガ投手にこの日球審を務めるジョイス審判にを届けるように命じた。監督は、両者に和解の機会を与えたのだ。ガララーガがオーダーを手渡すとジョイス審判は思わず涙を流し、ガララーガ投手は彼の肩をたたき、互いに握手を交わした。
 
 私はこの出来事を見て、次のようなことを感じました。私は、生徒に対するときに常に生徒の全体を見て、その良いところを評価しようと考えています。私も含めて、完璧な人間は一人もいません。ですから誰でも失敗しますし、欠点もあります。教師は、つい生徒の悪いところを見てしまいがちですが、「生徒の悪いところばかりを見ていては、教師なんていう仕事はできないな」と教師に成り立ての頃に思いました。私はガララーガ投手のような立派な人間ではありませんが、人の悪いところだけを採り上げて見るような減点主義の人物評価だけはやめようと心掛けています。もちろん、教師は生徒を指導する立場ですから、我々は生徒の問題点は厳しく指導しますし、いくら成績が良くても、自らの甘えに気づいていない生徒には厳しく対応します。しかし、それは減点主義ではなく、良いところを延ばすための指導であることを生徒達は理解してくれているものと思います。
 さて、高Ⅲの生徒の皆さん。皆さんは、自分のことを減点主義で見ていませんか。特に進路実現を目指すために今頑張っている時に、減点主義は一番良くないものの見方です。例えば「数学の成績が伸びないから、国公立は諦めて私立にしよう…」、「日本史の点数が取れないから、社会の入試のない外大にしよう…」、そんなふうに自分のマイナス点ばかりを見て、弱気な方向に進もうとしていませんか?もちろん弱点を見極めることは大切ですが、それよりももっと大切なものがありませんか?それは、皆さんが自分で選んだ第一志望校という目標です。その目標を達成するためには、マイナスばかりを見て後ろ向きの思考をするのではなく、「弱点を克服して、絶対に目標を達成するぞ!」という気持ちをしっかりと持ち、「得意科目をしっかりと延ばして、弱点をフォローすれば何とかなる」という前向きの姿勢で進むことです。そうすれば、必ず道は開けます。減点主義をやめて、プラス思考で受験を乗り越えましょう、
◎配布物・連絡
 保健室便り・6月進研模試の問題返却
※河合塾全国統一模試の申し込み締め切り 6/11(金)まで
☆明日一限は、体育館で高校朝礼です。遅れないようにしましょう!