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祝 決勝リーグ進出

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2010_6_25.jpg 常勝イタリアが敗退し,前回準優勝国のフランスも去った。今回のW杯は戦前の予想を大きく覆す大会だ。日本がカメルーンに勝ったのも全く予想外だった。しかし,この結果を冷静に見ていた人もいた。長野五輪金メダリスト 清水宏保さんだ。彼が5月31日付けの朝日新聞夕刊にこんなことを書いている。

『僕はサッカーは素人だが、日本チームの前評判があまり高くないようだ。先日の日韓戦でもいいところなく敗れた。でも、僕はそのことはあまり気にしていない。逆に日韓戦は敗れてよかったのではないかと思う。

 プラスになる負けというのが勝負事にはある。あれだけのトップ選手がそろっているのだから、全員が半端ではない反骨心を持っているのは間違いない。あの負けでモチベーションに火がついたのではないか。もう、逃げ場はない。気持ちが引き締まる敗戦ではなかったか。

 マスコミはすべての試合に勝利を要求するが、監督、選手は気にする必要はない。個人兢技と団体競技の違いはある。でも、僕は五輪前の試合にはわざと負けていた。気配を消しておきたい。勝ちたくない。そして周りをあざむくのも作戦のひとつだ。スポーツだけではなく「計画性ある失敗」を繰り返して人は成長していくものだと思う。本番の直前には一度調子を下げることが必要なのだ。

 本当に負けておきたい試合というのが存在する。サッカーを専門に見ている人からは「なにを馬鹿なことを」と言われそうだ。「日韓戦で得るものはなかった」と。ただ、勝負師としては一番大事な試合に勝つためには、その前の試合での敗戦が必要なことは身にしみてわかっているつもりだ。イングランド戦も惜敗した。しかし「前哨戦で敗れてよかった」と思える日が来ることを、ファンの一人として祈っている。』

さすが,金メダルを取った人,勝負に勝つための徹底した試合管理だ。いわゆる「戦い方を知っている」。

入試についても同じことがいえるのかもしれない。W杯の試合を「本番入試」,日韓戦,イングランド戦は「入試シミュレーション」と替えて読んでみて欲しい。