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こんな本を読んでみませんか 6

 ゆたかな言葉がちりばめられた詩集を2つ取り上げたので、今日は言葉そのものを扱っている本をいくつか紹介します。説明文なので、小説のような心踊らせるようなストーリーも無いですし、詩集のような言葉のリズムを楽しむこともありません。だから、小学校中学年よりも年齢が幼いとおもしろさを感じることは難しいと思います。経験や語彙が増え、言葉に対する理解が深まる中学生だからこそ、おもしろさがわかるかな? と期待しているのですが、どうでしょう。

 まず、池上嘉彦さんの「ふしぎなことば ことばのふしぎ」はどうでしょうか。この本は身近な日本語を取り上げて、普段は何気なく使っている日本語の面白さや不思議さに気づかせてくれます。母語である日本語の中で育ってきた私たちは、日本語を当たり前のように使っていますから、何のこだわりもひっかかりも感じていないことが多いですね。あらためて言葉を見つめなおしてみようよというのがこの本のテーマです。また、池上嘉彦さんは英語英文学者なので、ほかの言語(たとえば英語)と比べてみると、日本語の特徴がはっきりわかるという例も示してくれています。この本で紹介されている、言葉遊び、言葉探し、擬態語・擬音語くらべなどを読むと、言葉の楽しさに気づき、言葉を客観的にとらえられるようになるかもしれませんね。 A.M.
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