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リア王 / King Lear

リア王

 1606年の今日、シェイクスピア William Shakespeare の悲劇「リア王 King Lear」がロンドンのグローブ座で初上演されました。 「リア王」は、「ハムレット」,「マクベス」,「オセロ」とともにシェイクスピアの四大悲劇の一つです。
 シェークスピアは「ロミオとジュリエット」,「ヴェニスの商人」,「夏の夜の夢」,「ジュリアス・シーザー」など多くの傑作を残したことで知られ、英語圏では知っておくべき古典の一つと考えられています。シェイクスピア戯曲は今もなお世界各地で数え切れないほど上演され続けています。日本では蜷川幸雄がシェイクスピアの全作品を上演しようとしています。ちょうど「リア王」を梅田のシアター・ドラマシティーで来年2月22日から3日間上演するようです。

 ブリテンの王であるリアは高齢のため退位するにあたり、国を3人の娘に分割し与えることにしました。長女ゴネリルと次女リーガンは言葉巧みに父王を喜ばせましたが、末娘コーディリアの率直な物言いに激怒したリアはコーディリアを勘当し、コーディリアをかばったケント伯も追放されてしまいます。コーディリアは勘当された身でフランス王妃となり、ケント伯は風貌を変えてリアに再び仕えます。
 リアは先の約束通り、二人の娘ゴネリルとリーガンを頼りますが、両方から裏切られ荒野をさまようことになってしまいます。リアを助けるため、コーディリアはフランス軍とともにドーバーに上陸し、老父と再会します。しかし、フランス軍は敗れ、コーディリアは捕らえられ殺されてしまいます。リアはコーディリアの遺体を抱いたまま、絶叫し世を去ってしまうのでした。

 ハッピーエンドに書き換えた子ども向けの本もあるようですが、中学生ですから悲劇のまま読んで、5幕からなるシェークスピアの壮大な作品に向き合って欲しいと思います。400年も前の作品ですが、今なお上演されるだけの内容を持っています。これこそ古典作品の凄みではないでしょうか。A.M. / M.N.