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京都大学を肌で感じよう 再び⑤

 受け取り方は人それぞれです。進路を考えるときに、方向性を決めるのは大切なことです。このような講座に参加すると、意外なところに自分の興味や関心の対象が見つかることがあります。アンテナを大きく張っておかないと、それは見過ごしてしまいますね。


 今回私はほぼ物理の講義を受けるためだけに参加したようなものでした。そのため物理以外はあまり楽しみにしていませんでした。しかし今回の物理のテーマは「ニュートリノ」で、私が期待していたのは工学系の話でしたので、正直あまり面白いとは感じませんでした。私が面白いと思ったのは化学の「光合成と電子移動」というテーマの講義と、生物の「脳の働きと神経細胞」というテーマの講義でした。
 神経細胞の話は、以前参加したサイエンスキャンプで詳しく勉強したのですが、その後興味が工学系へと移っていったためほぼ完全に忘れていました。そのため、今回講義を聞いたとき、その面白さを思い出してとても興味をひかれ、話にのめり込みました。電子移動の話は、テーマを聞いても何の話か全く分からず、最初の方も正直何を言っているかわかりませんでした。しかし、話を聞いているうちにだんだんと理解することができ、とても面白いと感じました。
 今回参加したことで、自分の視野がとても広がったように感じました。今後も今回の感動を忘れず、様々なことに興味を持って勉強していきたいです。M.I.

 今日の講演会ではとてもいい刺激を受けました。まず、一つ目に、僕は京大の教授の本格的な授業を受けたことがなかったので、今日の授業はとても新鮮でした。内容は難しかったけれど、特に化学の内容に興味を持ちました。植物の光合成について、電子の動きを使ってとても詳細に説明できることに驚いたし、高校での化学と数学がこのように応用できることが嬉しかったです。また、教授の方々はとても個性が強く、そして全員がとても楽しそうに授業をしている印象を受けました。どの先生にも、何かすごいことを発見してやろうという意志が感じられました。二つ目に、参加していたほかの生徒も印象的でした。いつまでも質問が絶えることがなく、分からないことがあれば、何でも聞くいう姿勢を感じました。このように生徒が受動的ではなく授業に参加することでより熱い授業になるのだと思います。ぼくも気になることはいくつかあったのですが、手を挙げる勇気がなく、悔しかったです。もっともっと積極的でなければ、たとえ京大に入ったとしても埋もれていってしまうと思いました。
 最後に物理学の教授が紹介していた「科学の芽は不思議だと思うこと」という言葉が心に残りました。この言葉を忘れずにやりたいことを見つけて、勉強をがんばっていきたいと思います。N.T.

 今回初めてELCASの講座を受けて、大学での講義の様子や最先端科学の内容がどのようなものであるかが、ほんの少しだけではあるがわかった。どの講義も中学や高校で聞いた言葉や単語が出てきたため、中学や高校で習った内容をさらに深く掘り下げたもの、もしくは発展させたものでもあり、基礎として中学や高校で学んだことが重要であると感じた。
 化学の講義内容はクロロフィルや光合成についてであった。これらは中学や高校の授業で一度は学んでいたが、そのときのものよりももっと複雑なものであり、自分が学んでいたことは最先端科学と比べれば、ほんの入口に過ぎないということを実感した。数学の講義内容は自然数の分割数やヤング図形についてであった。数列などの考え方もでてきたが、ヤング図形の加群と準同型など、知らない内容も多く出てきたため、もっと時間をかけて考え直したい内容が多かった。宇宙地球の講義内容は月の地学についてであった。月の成り立ちや地形,地殻について学び、自分の習った地球の成り立ちとは似たようなところもあれば、違うところもあると感じた。中でも、月では火山活動が終わってしまっているのが大きな違いであった。月の成り立ちにも様々な考え方があることも知った。物理の講義内容は素粒子やニュートリノについてであった。ニュートリノという単語は聞いたことはあったものの、どういうものかを良くは知らなかったため、講義を聞いてどのようなもので、どのように使われるかが少し分かった。同時に最先端科学でも分からないことがあるということも知った。生物の講義内容は脳や神経系についてであった。神経が外界からの刺激をどのように脳に伝えるかを詳しく学んでいなかったため、そのシステムが少し分かった。
 いくつかの講義ではノーベル賞を受賞した研究についての話もされ、そのような研究が時代の先端を行くものなのだと改めて実感した。おそらく一次試験は合格してはいないだろうが、大学での講義や最先端科学について知る良い機会であった。H.M.