« 大学入試を考える(7) | メイン | 大学入試を考える(9) »

大学入試を考える(8)

<小論文について>
小論文解答で絶対に外せないポイントは、「問われたことに答える」ことである。「作者の意見をまとめなさい」と要求されているにもかかわらず、「自分の意見」を書いてしまってはいけない。「自分の意見」が求められているときに、どこかの誰かの意見を書いてはいけない。同様に「資料から読み取れること」を書くべきところに、資料に出ていない自分の知識を書いてしまうのもNGである。実際に小論文を書くと間違えてしまいがちな、十分に気をつけたい絶対に外せないポイントである。

<小論文で典型的な論述の設問例>
①「○○」についてあなたの意見を述べなさい
②課題文の作者の意見をまとめなさい
③課題文の作者の意見をまとめた上で、それに対するあなたの意見を述べなさい
④資料から読み取れることを書きなさい
⑤資料から読み取れることを指摘した上で、あなたの意見を述べなさい。

<小論文の採点方法について>
①表題(的確さ)
②内容性(発想の自由さ、卓越さ、正確さ)
③論理能力(論旨の明確さ)
④文章表現能力(文章表現の豊かさ、正確さ:表題を含む)
⑤漢字や仮名遣い(正確さ:表題を含む)
⑥字数
上記の⑥項目の中で、最も重視されるのが②内容性と③論理能力である。例えば、自分の意見を論理的かつ、オリジナリティあるものにして、明確に記述することができれば高得点につながるわけである。また、漢字や仮名遣いも見逃せないポイントである。
小論文は付け焼刃では攻略できない。常日頃から問題意識を持ち、考える力、自分の意見を他者に論理的に伝えられる力を身につけてください。