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親孝行・やってみなはれ
2019年10月18日
「一期一会」
茶道から生まれた言葉で、「人との出会いは、その出会いの瞬間を大切にしなくてはいけない。なぜなら、その人とはもう出会うことがないかもしれないのだから。」という意味だそうです。
歳を重ねるにつれ、身近な人との別れがより切実に感じられるようになり、時には突然の訃報に驚き、最後にお会いしたのはいつだったのだろう、と記憶をたどり、別れ際に「またね」と手を振る笑顔を思い返しては、まさかあの瞬間が最後になろうとは、と言葉をなくすこともあります。
いつも当たり前のように過ごしている日常が、この先も永遠に続くような錯覚の中で暮らしていること。大切なものを失ってみて初めてその存在の大きさに気付けること。しだいに秋が深まってゆくこの季節は、自分の身の周りの当たり前のことについて、今一度ふり返ってみるのにぴったりの時季かもしれません。茶道部の活動に使用させていただいている告天舎の紅葉も、静かに色づき始めています。
(中学校・高等学校 英語科 茶道部顧問 植野知矢子)