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親孝行・やってみなはれ

2021年03月18日

愛情いっぱいのお弁当

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 私は、大人になるまで給食を知りませんでした。なんせ10年以上、私はお弁当を毎日持っていく生活でした。幼稚園・小学校時代は、子ども向けとは言えない彩の少ない大人弁当に不満を言い、ストーブの上で温めることができるようになればレトルトカレーを持っていきたい。冷たいお弁当は嫌だ。と文句ばかり言っていたのを覚えています。中高生になると学食を食べたい!という理由で要らない!!と拒否した時もありました。

 お弁当を自分で作るようになり朝早く起きて作ること、メニューは何にしようか?と考えることがどれほど大変なことなのかと初めて気づきました。

母は多いときには4つのお弁当を毎日、朝早くから起きて作ってくれていました。文句一つ言わずに・・・。本当に感謝しかありません。学園幼稚園では水曜日はおにぎり、木曜日はお弁当を子どもたちが持ってきます。愛情いっぱい込めて握られたおにぎりをほおばる子どもたちの表情、お弁当を自慢気に見せ、目をキラキラさせながらおかずの説明をしてくれます。そんな子どもたちの様子や思いが伝われば、朝早くに起きて作るお弁当作りの辛さも吹き飛ぶと思い、年度末には感謝の気持ちを込めて「お弁当ありがとう」の絵手紙を描きます。愛情たっぷり手作りお弁当は親子のコミュニケーションです。文句ばかり言っていた私ですが、話すきっかけとなっていたのは事実です。お弁当に限らず感謝の気持ちを伝えるのに、遅すぎや早すぎはありませんね。両親が健在であることに感謝しながら、これからはその都度感謝の気持ちを伝えていこうと思います。



(雲雀丘学園幼稚園 園長 大冨 亜紀)