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親孝行・やってみなはれ
2023年04月28日
けんかの幸せ
小学校73回生を卒業生として送り出し,ホッと一息というタイミングでこの文章を書いています。卒業式後の「卒業を祝う会」でした話をここに書くことにします。私は両親を亡くしてもうずいぶん経ちます。特に母は,私が社会人になってまもなく入院しそのまま他界したので,自分が大人になってからの親孝行というのはほとんどできずじまいでした。入院した時点ですでにあまり話せなくなっていて,こちらの話すことをどれだけ理解できているのかもよくわからないままに息を引き取りました。私には2人の息子がいますが,今はどちらも成人してそれぞれが東京で一人暮らしです。家族4人が揃うというのは年に数日と言ったところです。そんな私ですから,卒業を祝う会で親子が並んで座っている様子を見ると本当にうらやましく思います。保護者からは,様々なストレスで親子げんかが絶えないという相談を受けることもありましたが,けんかができるぐらい親子が元気で,けんかができるぐらいの距離で一緒に生活できることは,見方によってはとても幸せなことだと感じました。反抗期を迎えて生意気に口答えしている姿も,実は親孝行の一つの姿なのかもしれません。
(雲雀丘学園小学校 3年担任 岸本 光史)