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親孝行・やってみなはれ
2023年11月17日
還暦と親孝行
先日、還暦を迎え思いがけず息子から赤いマフラーをプレゼントされました。
男の子は成長するにつれ、親とあまり世間話をしなくなるのでしょうか。私の息子もそんな感じです。小さいときには，帰宅すると玄関まで走って来て「おかえり」と出迎えてくれたのですが，最近は，こちらから「ただいま」を返事があるまで連呼しています。「小さいときは可愛かったなぁ」というと「小さいままで良かったん？」と返される始末。感謝されているのやら、疎まれているのやら良くわかりませんが、「『親孝行したいときには親はなし』と言うんやで」などと、親孝行の押し売りをしたのが効いたのでしょうか？
親の願いは、いつの世も子の健やかな成長ですが，儒教でいう徳目には数えられません。あまりに自然なのでしょう。息子と他愛無いやり取りをしながら，亡くなった父のことを思い出し，そのころの父の気持ちを慮ることが良くあります。そして、私は親孝行だっただろうかと反省しきりです。
『論語』にも「孝悌なるものは、それ仁の本なるか」とあるそうです。
直接の孝行はできなくても，「孝」の心は持ち続けたいと思います。
（雲雀丘学園中学校・高等学校 高１担任 理科 辻川 義弘）