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親孝行・やってみなはれ
2023年11月24日
強い母への感謝
子ども時代の私は、非常に「手のかかる」子どもだったと思います。
小学校の頃の記憶はほぼありませんが、かすかに残っている記憶は、どれも親に迷惑をかけたものばかり。
提出物を出さなかったり、学校の机の中がとても汚かったり、悪さをして校長室に呼ばれたり・・・。
中学生以降もそれはあまり変わらず、多くの迷惑をかけました。
大学生になってもまだ生活は改まらず、部活に入れ込んで大学に5年通うなど、とにかくずっと心配をかけっぱなしの子ども時代だったと思います。
そんな私が、社会に出て、こうやって他人様を教えさせて頂く職業に就くとは、当時は誰も思わなかったでしょう。
今でも、「なぜ自分は(多くの人にご迷惑をかけながらでも)社会生活を営めているのか」と、自分でも不思議に思います。
それを考えたとき、やはり、私をずっと叱り続け、正しい方向に導く努力をしてくれた母親の影響を、感じざるを得ません。
子ども時代は、怒られることが怖く、鬱陶しく、母親のことを鬼だと思ったこともありました。
しかしこの職業に着くと、人を怒ることにどれだけのエネルギーと根気が必要か、よく分かります。
私が19歳の秋、父が病気で亡くなりました。
まだ成人もしていない私と、さらに幼い妹を抱えて、母は決して涙を見せることなく、たくましく前に進んでくれました。
おかげで我ら兄妹は、安心してその後の生活を送ることができたように思います。
今は私も妹も家を出て、実家には母だけが暮らしています。
来月の母親の誕生日、妹と食事会を企画しています。
そのときは、きちんと「ありがとう」を伝えようと思います。
(雲雀丘学園中学校・高等学校 高1担任 国語科 米山 幸宏)