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親孝行・やってみなはれ

2024年02月22日

虫の知らせ

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3月8日,私の父の命日です。

今年で20年目になります。

根っからの理系人間である私は「虫の知らせ」や「風の便り」などの類を信じていませんでした。

しかしながら,父との繋がりには不思議を感じずにはいられません。

私は大学時代,広島に下宿していました。

ある時,家族に何も言わずに帰省した時のことです。

当然家族は全員驚いたのですが,その驚きの対象は私ではなく父でした。

というのも私の到着数時間前,父が不意に「あいつ今頃,高速でこっちに向かってるような気がする」と言い出していたそうです。

また大学を修了後,私は岩国の学校に就職したのですが,7年後に退職することになります。

その後,実家に戻った私は,数か月後に父と健康診断を受けました。

そこで父が膵臓癌であることが発覚,即入院となり闘病生活がスタートします。

無職だった私はそのまま父の看病に付くことになり,最期を看取ることもできました。

今でも父の話になると,家族や親戚からは(遠くに就職してたのに)よくこっちに戻って来てたねと言われます。

また母からは,あの人(父)がお前を呼んだんやね。と言われました。

そういえば,あの時の退職の理由は今でもはっきり覚えていません。

もしかすると,今までたいして親孝行してなかった私に「最期くらいは孝行せよ」と父が呼んだのかもしれません。



(雲雀丘学園中学校・高等学校 高3担任 理科 上原 崇幹)