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親孝行・やってみなはれ
2025年01月21日
受け継ぐこと
一人っ子として生まれ育った私は、常に「いい子」であろうとしていたように思います。小学校では、まあまあ成績もよく良い子ですごせても、中学で進学校に入った途端、優秀な同級生に囲まれ自信を失い、反抗期とあわせて、成績は下降の一途をたどりました。毎晩遅くにしか帰ってこない父親からは、たまに会うと「成績はどうだ?」と痛いところを突かれ、会話をすることが激減。浪人していた時も、何かのきっかけで言い合いになり、浪人生には一人前のことを言う資格がないと言われ、しばらく断絶していたことを思い出します。
「あの優しいじいちゃんもこんなことがあったんだよ」という昔話を娘たちにすると、2人からは、私のどんな発言がいやだったかをこと細かに言われ(なんと妻も相乗り)、さんざんダメ出しされたあげく、ガミガミいうのは親だから仕方ないけど、「私たちの自己肯定感はじーちゃん、ばーちゃんに育まれた」と言われました。もう一度機会があれば親をやりたいと思いますが、そうはいかないのが子育て。幸いにして、昨年、長女に子どもが生まれましたので、新米じーちゃんとして、もう一度、頑張ってみたいと思います。
この正月、まもなく95歳になる父親とひ孫の対面が実現しました。ひ孫を抱く父があんなに嬉しそうな顔をするとは!本当に驚きました。お前たちの親孝行のお陰と言ってくれますが、この年齢まで、大した病気もせず、子どもにも頼らず生きてきた姿は格好よいと思います。そんな背中を見て、私も、子供の世話にならない生き方ができるようにと考えています。父の誕生日である建国記念日には、今年も家族が集まる予定です。
(雲雀丘学園事務局長 永井 真三)