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2015年11月28日

ひばりの図書室 11月号配布しました

        本日、ひばりの図書室 11月号配布しました。

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 保健だよりの特集「心の健康」でも紹介されていた色々なリラックス法に関連する本を紹介してみました。寒くなってきて縮こまった身体、勉強でつかれた頭や心をリフレッシュ。自分に合ったリラックス法を見つけて下さい。

 新刊では、最近メディアにも取り上げられている淀川キリスト病院ホスピスでの取り組み『リクエスト食』を取材した「人生最後のご馳走」など紹介しています。
将来、看護師、栄養士を目指している人、こんなケアに関わる仕事もあるのです。

2015年11月26日

「村上さん、文学賞受賞したってよ。」

 先日、村上春樹さんがアンデルセン文学賞を受賞しました。
毎年ノーベル賞前になると、周囲が騒がしくなりますが、これまでもフランツ・カフカ賞、エルサレム賞など、村上さんは様々な国際的な文学賞を受賞してきています。

 今回、受賞したのは、ハンス・クリスチャン・アンデルセン文学賞。
 童話でおなじみのデンマークの児童文学者・アンデルセンにちなんで2010年に創設され、アンデルセンと同様に時代を超える魅力的な作品を生み出している作家に贈られるそうです。
 ちなみに第1回はハリーポッターシリーズの著者・J・K ローリングさんが受賞。
(昨年、上橋菜穂子さんが受賞した国際アンデルセン賞は別物。あちらは児童文学対象) 

 今回、村上さんは「古典的な物語、ポップカルチャー、日本文化、夢のようなリアリズムおよび哲学的議論を大胆に融合する」彼の力と、「ユーモアと自己主張、憂鬱の美しいバランス」を持った作品が評価されての受賞となりました。

  そんな村上さんがこれまで、どうやって小説を書いてきたか(つまりそうれは、どうやって生きてきたかに等しい)を語ったのが、先日刊行された
 職業としての小説家/村上春樹 (スイッチ・パブリッシング)

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 小説を書くとき必要なのは「楽しい気持ちになれるかどうか」 そこに楽しさや喜びが感じられなければ、楽しさを邪魔している余分な部分、不自然な要素を片端から捨てていく。「自分から何かをマイナスしていく」ことが、自分の文体なり話法なりを見つけ出すコツなのだそうです。

 村上さんにとって文学賞とは、学校とは、なぜ書き続けるのか、書くための強い心とは。40年余りに渡る小説家という活動について語った自伝的エッセイです。

2015年11月20日

読んだ!読んで!コーナーから

 先生たちからの、読んだ!読んで!コーナーから、ちょこっと紹介。

葡萄が目にしみる/林真理子(角川書店)
 つい自分と友達を比べてしまう、ちょっとした事で「あの人私の事が好きなんじゃない?」と思ってしまう。十代の女子特有の自意識過剰とコンプレックスがあふれ出ている作品です。
  舞台は、林さんも高校時代を過ごした山梨県のぶどう畑が広がる田園都市。
地元・名門校に通う高校生の乃理子は、スタイルや顔、不器用さにコンプレックスを感じています。仲良しグループのなかに実は嫌いな子がいたり、大人しいけど何かつかみどころがない子にモヤモヤしたり、ラグビー部のスター的な同級生の話題で盛り上がったり、生徒会の先輩にあこがれたり。
 小さなことでドキドキして、感動して、傷ついて、絶望もする。そんな特別じゃない普通の高校生の日常を鮮やかに描きます。

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 子どもの頃だけでなく大人になってからも仰天するようなトットちゃんのエピソードは
 黒柳さんのほかのトットちゃんシリーズのエッセイでも語られています。 
 
 
窓ぎわのトットちゃん/黒柳徹子(新潮社)
 6歳にして、ですでに学校を退学させられた?! そんな小学1年生がいるでしょうか?ここにいます!それはトットちゃんこと黒柳徹子さん。
 これは、すでに一度、先生からさじを投げられ、自分でもおぼろげに疎外感を感じていたトットちゃんと学校との出会いの物語です。個性豊かな友達や先生達と電車の教室。戦時中、東京に実際にあったトモエ学園のユニークな教育とそこで学ぶ子ども達の姿を描いた作品です。

2015年11月17日

只今、特集コーナーでは

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 只今、平台では先生たちの 『こんな本読んだ!こんな本読んで!』のコーナーを展開中。取り上げられたうちの8割ほどは、図書室でも所蔵していました。
 まだ読んだことのない本があったら、ぜひ手に取ってみて下さい。

2015年11月10日

スタンプラリーは、つづく・・・

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 読書週間は昨日で終わりましたが、スタンプラリー読書週間杯は引き続き、2学期終業式まで開催中です。
 普段あまり読まない分野の本を、手に取るきっかけになればと始めたラリーも今年で3回目。

 図書室にあるのは、小説や評論の本だけでは、もちろんありません。 
 猫好きな人!世界のあちこちで撮られた岩合光昭さんのねこ歩き写真集 があります。
 友達とはちょっと違った付せんを使いたい人! ふせん切り紙の本があります。
 マンガやアニメで登場するシーンって実現できるのか?を真面目に検証する空想科学読本シリーズや百人一首をコミックにした「うた恋。」シリーズ。
 もちろん興味のある分野を深く掘り下げた専門書もあります。

 まだまだ、間に合うので、ぜひトライ! スタンプ7つでブックカバーがもらえるよ。

2015年11月07日

こんな本を読んだ ⑦ 続


 「先生の話し口は、お世辞にも聞き取りやすい、はきはきとしたものではなかった」そうですが、中井先生が三善先生からうけた影響は大きかったそうです。

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 三善先生はどの作品においても作者の人生を深く語ることによって、作者がどのように作品に関わっていったのかを伝えられました。単純な私は他の作品も読んでみようという気になり、遠藤周作の著書を次々に手にしたように思います。

 遠藤周作は、母や叔母の影響でキリスト教の洗礼を受け、灘中学校に進学しましたが、優秀な成績ではなく、受験にはことごとく失敗。医学部に受験・進学できなかったため父親から勘当されたと記憶しています。
 先生と親交のあった安部公房、梶井基次郎、萩原朔太郎、森鷗外と30年を経った今も作者・作品、授業を思い出すことができます。先生の影響で受験勉強もせず、遠藤周作だけでなく、安部公房やカフカや大江健三郎など手に取っていたようにも思います。
 三善先生との出会いによって、多くの文筆家や作品を知ることができました。

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 遠藤周作さんの作品は、
 幕末から明治、第2次世界大戦下、キリスト教に無理解だった時代に信者の若者に想いを寄せた少女達の一途な愛を描いた「女の一生」
 戦争末期、実際に起きた九州大学付属病院における米軍捕虜の生体解剖事件を小説化した「海と毒薬」
 愛を求めて、人生の意味を求めてインド・母なる河・ガンジスへと向う人々を描いた「深い河」を始め、エッセイなどその作品は多数。 
 「沈黙」は今年、米国で映画化されています。

2015年11月04日

こんな本を読んだ ⑦

 あの頃の中井先生は、こんな本を読んだ。

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 遠藤周作を立て続けに読んでいた時期があります。
どの作品も印象的で宗教に関する思索を深めることが出来ました。宗教との距離感、近親者との死別、世界の民族宗教対立を考えるときにも、彼の作品を思い出してしまいます。
 そのきっかけを作ってくださったのは、高校3年生の現代文の担当だった三善貞司先生です。教科書『沈黙』の授業が印象的で、物静かな先生の語り口によって、キリシタン弾圧と責めさいなまれる信者の様子、主人公の心の動きにドキドキしたものです。

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 沈黙/遠藤周作(新潮社) 内容を少し紹介します。
 キリスト教徒が弾圧された江戸時代、宣教師セバスチャン・ロドリゴは長崎奉行所に追われ囚われの身となります。
 棄教*することを説得されますが、信仰を貫く殉教を期待して牢につながれます。投獄されたロドリゴは、そこで遠くから響く鼾(いびき)のような音に不満を述べます。ところが、それは鼾なぞではなく、拷問されている信者の声であること、その信者たちはすでに棄教を誓っているのにロドリゴが棄教しない限り許されないこと、を告げられます。
 自分の信仰を守るのか、イエスの教えに従い苦しむ人々を自らの棄教という犠牲によって救うべきなのか、選択を突きつけられたロドリゴは、踏絵を踏むことを受け入れます。
                      *棄教・・・それまで信仰していた宗教を捨てる事             
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 高校生だった中井先生は三善先生の授業を通して、遠藤周作だけでなく他の多くの小説家と出会ったそうです。                        

2015年11月02日

あの頃の先生たち

 60ホール前の展示、じっくり見てもらえましたか?

 先生たちが皆さんと同じ年代の頃に読んでいた本。ライン・アップを見て、
「えー、意外!」という声あり。 「あー、もう絶対、そうやと思った!」という声あり。

 最近読んだよという本も、もちろん、おすすめ本の方も先生自身が読まれている本なので、読んでみて先生方と感想を話してみるのもいいですね。

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 『こんな本、読んだ(中・高時代編)』では、十代の先生方が、制服を着て電車の中や教室で本を広げている姿も、一緒に思い浮かべるのもお忘れなく。