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鉄道研究部 「探究ゼミ」収支

2022/07/14

鉄道研究

探究ゼミ「日本の交通網」第6回を昼休みに開催し、部員と有志の11名が60ホールに集まりました。

今日のテーマは「赤字路線、運賃値上げで『収支均衡』は可能か」です。記事を読んだうえで、意見交換しました。

近年、JRなどが、100円稼ぐのに必要な費用を示す「営業係数」を公表し、赤字ローカル線運営の窮状を訴えています。黒字路線の山手線の営業係数は53.2円。実際の初乗り運賃は136円。収支プラマイゼロになるようにすると、136÷(100÷53.2)=72ということで普通運賃は72円なので効率的運営がうかがえます。

赤字線区は、関西本線、亀山―加茂間の場合、営業係数は843。つまり100円稼ぐのに843円かかっているので、加茂から伊賀上野まで現在は普通運賃510円だが収支を考えると普通運賃は4300円という水準になります。伊賀市長は、潜在需要を掘り起こすべく、名古屋、加茂両方面と伊賀鉄道上野市駅を乗り換えなしで結ぶ直通列車運行の実証実験を提案したそうです。

最もすさまじい芸備線の東条―備後落合間の営業係数は26906なので、備後落合―比婆山間5.6km190円の普通運賃は51110円となります。

公的費用を投じるといっても財源には限りがあるので、無理にでも資本投下して鉄道を残すか、別の方法で地域の交通を維持すか、難しい問題です。

意見交換したうえで、感想を書いてもらいました。

「いかに乗客を呼び込むか、廃線か、難しい」「地域の足が失われないのが最善だが代替手段であるBRTなど検討する必要あり」「田舎の鉄道もなくなると困るので廃止も難しい」「運賃が上がりすぎると人が来ないし、そのままではさらに赤字になるし難しい」「人が乗らなければ始まらない」などの意見がありました。

公共財の一方、コスト計算も必要という両面をもっています。公共交通機関という言葉の意味を、考えていきたいです。

次回は夏休み明け8月25日に開催します。多くの方の参加をお待ちしています。


鉄道研究部は、7/30 14:30~16:30に「クラブ公開」を行います。7/17中学説明会の際は、昼まで被服教室で活動を公開しています。どうぞお越しください。

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