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鉄道研究部 探究ゼミ「日本の交通網」鉄道150年

2022/10/20

鉄道研究

探究ゼミ「日本の交通網」第13回を本日昼休みに開催し、鉄道研究部員と有志の13名が会議室に集まりました。

今日のテーマは「鉄道開業150年」です。神戸新聞の記事を読み、JRの150周年動画を見たうえで、意見交換しました。

日本初の鉄道が1872年10月14日に新橋-横浜間で開業して、今年で150年を迎えます。この間、無数の列車が鉄路を駆け抜け、多くの人や貨物を運び続けてきました。しかし、長い歳月をかけて築き上げた鉄道網は曲がり角にあります。新幹線が全国に広がり便利になった半面、在来線では廃止路線も少なくありません。節目の年を、公共交通の在り方について考える契機にしたいという社説です。

日本では鉄道が長らく交通の主役でしたが、1960年代以降、高速道路の延伸や航空輸送が本格化すると次第に取って代わられました。旧国鉄の経営は悪化し、87年に分割民営化されました。鉄道が優位性を発揮できる分野は、新幹線に代表される高速輸送と都市圏交通が中心となりました。

そして今、鉄道が直面する最大の課題は、少子高齢化が進み、人口が減少する中で路線網をどうやって維持するかです。

今年9月開業の西九州新幹線など整備新幹線建設が進む一方、在来線のネットワークは衰退しています。新幹線の並行在来線はJRから分離され、沿線地域に密着した生活路線に変わりました。しかし建設中の北海道新幹線(新函館北斗-札幌)では、並行する函館線の存続が危ぶまれています。一度途切れた鉄路を取り戻すのは容易ではなく、全国貨物輸送網の観点からも存続に向けて英知を集めることが求められます。

JRでは多くのローカル線が赤字に陥っています。黒字路線や不動産など関連事業の収益で赤字路線を支える「内部補助」の仕組みは、新型コロナウイルス禍による業績悪化も影響し、崩壊しつつあります。

鉄道は日常生活だけでなく、観光や地域活性化にとって必要不可欠な社会基盤です。災害時に果たす役割など、利用者数や採算性だけでは計れない面も忘れてはなりません。

車よりも環境負荷が低い鉄道の運行を地域が一体となって支え、持続可能な公共交通網を再構築していく必要があります。線路などの保有と運営主体を別にする「上下分離」など公的支援の充実を急ぐべきと記事に書かれています。

意見交換したうえで、感想を書いてもらいました。

「ネットでなくリアルで会うのも違う良さがあるので鉄道もいいと思った」「今のところ、私の生活は電車がなくては成り立たない」「新たなニーズを獲得せねばならない」「自動運転・編成見直しなど実施して挑戦してほしい」「パークアンドライドを活用して車と鉄道の併用の必要がある」「ローカル線は本数が少なく車に流れてしまうと実感した」といった意見がありました。

本校は、ほとんどの生徒が電車通学です。駅ホームから直結しているという全国でも珍しい学園で、校内にはSL C56-111が保管され鉄道研究部員で定期的にメンテナンスしています。このような、鉄道と大変縁の深い学校として、記事にある問題は、全員が自らのこととして考えねばならなりません。

次回は10月27日に開催します。多くの方の参加をお待ちしています。

以下のイベントを行います。

10/23 高校オープンスクールクラブ見学(被服教室(高校校舎1階))→午前中、模型運転・展示を行っています。五ツ木駸々堂模試(中学受験)に来校された方も、興味ある方はお立ち寄りください。

11/4まで 4校合同写真展(阪急大阪梅田駅構内ギャラリーコーナー

11/19午後 クラブ公開

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