
部活動
【放送部】NHK杯全国大会① 準決勝へ
2025/07/25
21~24日、東京で行われた第72回NHK杯全国高校放送コンテスト。
本校からアナウンス部門に高3のNさん、朗読部門には同じく高3のTさんが兵庫県代表として出場しました。
まずは準々決勝と準決勝の様子をお伝えします。

準々決勝は6つの会場に分かれての審査で、それぞれの会場から10名ずつが準決勝に進みます。
翌日朝7時、ドキドキしながらWEBでの発表を確認すると、二人とも準決勝に進むことができました。すぐに練習に入ります。

準決勝は準備してきた自分の原稿の他に、課題原稿も課されます。
朗読は菊池寛の『俊寛』の一節ですが、もちろん全編読んで背景を理解した上で読まなければいけません。準々決勝が終わり次第、準決勝に進むことを前提に準備に入りました。

朗読のTさんが長く読み込んできた原稿は、志村ふくみ作『一色一生』です。
織物の道を諦めて家庭に入った母が、同じ織物・染色の道を選んだ娘がやっと納得のいく色を出せたのを見て、涙する場面。それを契機に母は再び自分らしさを取り戻し、日々生き生きと輝き始めます。
Tさんはエッセイの朗読の達人。その温かな声色ときめ細やかな表現で聞き手をやさしく包んでくれるような、包容力のある朗読が魅力です。
「母」が登場するエッセイを読むことが多かった彼女が、最後に選んだ抽出部分も「母」でした。これまでの集大成として、すばらしい朗読を聴かせてくれました。

アナウンスのNさん。中学からずっとアナウンスを続けてきた彼女の最後の原稿は、防災訓練のあと改めて校長の中井先生に取材した話でした。今年は阪神淡路大震災から30年という節目の年です。高校生にとって遠い過去の出来事ですが、震災を経験した中井先生が生徒たちに覚えておいてほしいと強く願っていることを、わかりやすい文章でまとめました。
原稿の内容に合ったやさしくて落ち着いた読みは、高い技術と訴えたい思いが両立し、確かに聞き手に伝わる素晴らしいアナウンスでした。
二人とも、今までで一番大きな舞台で最高の発表ができました。
これまでの努力が報われたこと、多くの人たちに聞いてもらえたこと。発表を終えた二人の表情は本当に輝いていました。
(つづく)