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感動する授業~One Day College2024~

2024/09/14

1 Day College

本日、第21回目の『One day college』を開催することができました。

『One day college』は、様々な大学から先生方をお呼びして、専門的な授業をしていただく進路行事です。2005年度に29名の先生方をお呼びして始めた『One day college』、その前年に「18大学合同説明会」と称して始めたものから数えると21回目となります。

今年度は21名の先生方に足をお運びいただきました。普段大学生に講義をされている先生方ですので、今日のために「高校生向けの講義」として準備してくださっています。

お忙しい中、お引き受けいただき、ありがとうございました。

今日のブログでは、今年で5回目の講義となった甲南大学文学部長の廣川晶輝先生をご紹介します。

ご専門の『万葉集』と現代アーティストの歌詞をテーマに、素材となる和歌と曲を毎年新しいものにして準備してくださいます。『万葉集』の世界に少しでも興味を持ってほしい、新しい視点で物事を見つめるきっかけにしてほしいという思いが伝わってくる熱い講義です。


レジュメも雲雀カラーで作ってくださいました。ありがとうございます。

今年は、大伴家持の「雲雀」の歌とあいみょんの『君はロックを聴かない』。どんな講義だったのでしょうか。

受講した生徒の感想を一部紹介します。

・とても面白くてわかりやすい先生で、受験時に役に立つ!という豆知識も教えてくださいました。大伴家持の「うらうらに照れる春日に雲雀上がり心悲しもひとりし思へば」という歌とあいみょんの「君はロックを聞かない」の共通点について講義をしてくださいましたが、雲雀のホバリングの姿や鳴き声、助詞にこめられた意味などを知り、大伴家持の歌の情景が鮮明に浮かびました。「心悲し」に込められた思いが好きな人と一緒にいられないからなのか。性根の問題か、解釈は色々あるという歌を読む上での醍醐味も感じました。そして、一番驚いたのが「こひ」の万葉集での書き方です。「こひ」は「孤悲」と書き、あいみょんの「君はロックを聞かない」での「恋を乗り越える」という節はこれと関連しているというお話は、身の回りのことを学問と関連付けてみる、まさに「大学の学び」で面白いと思いました。

・とても分かりやすく、理解を難なくできる授業だと思いました。授業の掴みから夢中にさせる先生の話し方や熱意に感動しました。授業の中で感じたことは、1300年前の歌と現代の歌を照らし合わせ、一見関わりがなさそうに思えた両者が段々と近づいていき、最終的には「歌によって救われる」という共通点を見つけ出すまでの過程が、とても感動的でした。もっと長い時間受講していたいと思わせる話術に感服いたしました。

・廣川晶輝先生自身の面白さが私の古文アレルギーに対抗してくれたので、とても面白かったです。特に恋は乗り越えるものであり「孤悲」であるという万葉集の表現にとても驚きました。私は歌詞をあまり気にしないので歌詞が刺さったことはないのですが、あいみょんさんの趣のある歌詞に思わず共感したり心が動かされました。また、廣川晶輝先生の物事や事象の伝え方にとても感銘を受けました。授業をするのではなく、人に知ってもらいたいという意欲が私たちが授業を受けるうえで一番見えたらうれしい部分です。私は高2なのでもうワンデイカレッジの機会はないですが、もし、甲南大学にお邪魔する機会があれば廣川晶輝先生に会いたいです。ファンになりました。

・先生の授業の進め方がとても上手くて、50分がとても早く感じました。去年も万葉集の講義を受けてとても面白かったので、今回も受けれて良かったです。1300年前に書かれた歌と同じものが1300年後の今も作られていることから、人間は今も昔も繊細な心を持っていることは変わりないんだなと感じました。そしてあいみょんの凄さを感じました。どんな思いで作曲しているのか、どんな時に思いつくのかとても気になりました。先生もこの講義の二つの歌が結びついたのはお風呂掃除をしているときとおっしゃっていて、考えようとずっと悩んでいるより、気分転換に違うことをしてみるなど追い込みすぎない方がいいアイデアが出てくるのかもしれないと思いました。


生徒たちの感想を読むと、実り多い時間だったことがよくわかります。「感動」という言葉がたくさん見られました。


廣川先生、そして本日講義をしてくださった先生方、本当にありがとうございました。

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