学校ブログ

校長通信

震災避難訓練 第93号

2023/01/19

行事

避難訓練では全校生徒が短時間ですばやく集合することができました。声が届いたどうかわかりませんので、講話の内容と補足を上げました。講話の最後に全員で黙祷しました。

1.火災や災害の時には、弱者への配慮が必要です。現在、足をケガしている人がいますね。助けてあげることができましたか?この学園では、小学生、幼稚園児もいます。学校の外であれば、お年寄り、妊婦の方、障害を持つ人などに手をさしのべる、思いやりの勇気を持って、声かけをしてください。

2.阪神淡路大震災から28年です。学校での様子をお話しします。神戸市街地や阪神地区や淡路島に大きな被害がありました。阪急電車が止まりました。この地域では、水道やガスが止まりました。前の高校校舎ですが、傷みは少なく、水も出ていたので地域の方にお配りました。本校は4日間休校し、授業を再開しました。
本校39期生の高校1年在籍の女生徒が犠牲になりました。神戸市内から通学していた高校から入学した生徒でした。休校中にたまたまご家族からの電話での知らせを受けたのが私でショックを受けました。いたたまれず家庭訪問しようとしましたが、神戸までの電車が動いていません。高校1年の担任の先生とバイクで、家を探して弔問いたしました。震災は早朝でしたので寝ている時に建物に押しつぶされて亡くなったと聞きました。
彼女は9ヶ月しかこの学校に通学できませんでした。生きていれば43歳、大学に進学され社会で活躍され、みなさんのようなお子さんがいる人生だったかもしれません。

「命」について考え、学校が生き生きと生活でき、安全・安心の場所になるように、みんなでつくっていきましょう。

補足です。

人を思いやり優しくする力は私たちの根源的な能力として、人間のDNAに刻まれています。人間は協力し合うことで厳しい自然淘汰を生き残るために仲間を思いやり、助け合いの行動ができる力をわれわれ祖先は獲得してきました。大災害で困る人を助けるボランティア。ニュースで痛々しい戦火の人々や貧しい子ども達を目にすれば自然と手をさしのべたくなる私たち。人間には優しくする利他的なマインドが備わっていて、無意識に考え方や感じ方、行動に反映しています。

不確かですが先日見たアンケート調査では、日本でおきた地震について、1位東日本、2位熊本、3位阪神淡路となっており、以前の地震は忘れ去られ風化されるとありました。「忘災」という言葉も聞きます。東日本大震災においても子ども達にとっては小さなころの出来事。避けることのできない危機にどう対応するのか、その時にどう行動するのか気づきが大事だと思います。

神戸市が「1.17の記録」記録写真をオープンデータとして公開しています。

 「先見せんけん」:将来起こるかもしれない万が一の事態のために、日ごろから備えて行動することを意識付ける。私たち大人にも求められます。

pagetop