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校長通信
地理 第75号
2024/12/19
個人懇談と講習が行われ、2学期もあと数日、今年も10日あまりとなりました。今年の12月はメキシコ学校訪問に始まり、フロンティアウィークでの授業、高3と高2の受験地理の講習とこれまでになく授業を行う12月になりました。それでも、校外の会議や学園内の会議・打ち合わせもあり、休日や居残りの残業が増え、忙しかったです。しかし、授業を行う度に、これでよかったのか、もっとこうしたいという気持ちが現れ、改善のためにもがく心地よい忙しさでした。校長就任後、レギュラーの授業を行うことはなく、珍しさ先行で生徒たちも興味を持って取り組んでくれました。授業後感想シートをいただきましたので参考にさせていただきたいと思います。すこし、授業の内容を紹介いたします。
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フロンティアウィークは中3で行いました。内容は「都市の学びから協定校を探そう」です。当初高校生を想定していたので、高校の地理探究の都市の単元を扱うことにとまどいましたが、生徒たちの能力が髙く、テキパキ取り組んでくれました。また、発表機会を余り与えることができませんでしたが、ICTの活用、発表のレベルの高くすごくよかったです。授業の流れは「都市とは→都市の機能→姉妹都市、雲雀丘の特長→協定校を探しミライを考えよう」という流れで行いました。雲雀丘の特長を考えるなかで、高校生活をどう過ごすか、海外研修や留学についても考察する生徒も多く、授業前の想定を超える学びになりました。
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高校3年生です。50分を4日間の200分勝負。共通テストまで1ヶ月。80名が集まりました。
まず、これまでの共通テストと、今回の新しい共通テストの特徴をお話ししました。あせらすことはよくないし、日頃教えていないので関係性もなく、なかなかきびしいMissionです。担当の先生より「地誌分野の総まとめ」と内容の指示をいただいていましたので、地域の特性をおさえて、1日20カ国で80カ国を選び網羅的に確認を行いました。また、問題も選定していただきお渡ししました。
個々の気持ちは分かりませんし、あおるわけではありませんが、私からは「もっと向かっておいで!」「使えるものは使え」とお伝えました。緊張感と本気度がある程度ありますが、学校にいるとふわっとなる感じも本校生の特徴かも知れません。「今は愚直に」「なぜを意識」「問題と対話」がキーワードです。
今は「考える」よりは「愚直」に目の前のタスクをこなすこと、間違えた問題、解く過程に納得いかなかった問題は、改めて教科書や参考書、ノートを見直して理由まで検証しましょう。今日の正解は明日の不正解(逆も然り。)どのように正解したかの過程を重視しましょう。正解したとしても、その過程が曖昧なら検証すべき。時間が無いからこそ、合理的で質の高い勉強をしましょう。健闘を祈ります!
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高校2年生です。50分を3日間。1年後の共通テストを見据え120名が集まりました。他の教室から机を移動させてです。高3もそうですが、生徒はスライド方向に座りますので、前を向いている人と後ろを向いている人が半分ずついます。高2の場合は、東向きが女子、西向きが男子と座っており、私は東西の画面を移動しますので、女子校⇔男子校を体感することができました。
11月の地理初模試に面くらった生徒も多いと聞き、講習の要請がありました。生徒たちに聞くと「地理は暗記科目」の考えが強いようです。理系生徒にとって地理は配点割合の小さい受験科目なのですが、理論、理由を知ることによって学問の面白さを感じ、興味を持つことができます。自然科学にもつながります。模試・点数のためでなく学問に向き合うことが結果的も早道です。
この1年間でどのように学習に向かうかです。今回、高3と高2を連続で見て空気感が違いました。当然です。そこが人間の想像力、人間力です。1年あれば変わります。できます。楽しみにしています。