校長通信
校外での大会 第78号
2024/12/30
この1年、生徒たちの頑張りによって部活動、探究活動などでいろいろな表彰を受けていますが、年末に2つのうれしい報告がありましたので、紹介いたします。高2の68期生です。おめでとうございます。機会があれば直接生徒に話を聞きたいと思います。
1つは、情報処理学会主催「第7回中高生情報学コンテスト」高2生徒が近畿予選を突破し、3月の全国大会に出場することになりました。タイトルは「外国人観光客増加の要因を見出すための主成分回帰を用いたモデル構築」です。
担当の先生によりますと、年々参加者のレベルが上がりつつあり、ベースとなる知識が高度になっておりますが、本質は、生徒自身がコツコツとデータを収集できるかという忍耐力であると考えています。受賞生徒は、データ収集に2カ月ほど時間をかけました。また、分析手法についても、私が教えたサイトやYoutubeをみて、自分で理解できるところまでは努力し、わからないところを質問にくるという姿勢を続けました。何回も質問を持ってきて、積み重ねた行動力と粘り強さがあったから出た成果であると感じております。
探究活動には、探究心に基づく行動力と粘り強さが大切だと教えてくれました。成果、結果だけでなくプロセスの中で学ぶことが多いと思います。これからいろいろなことに生かしてください!
ポスターへのコメントが主催者より公開されていましたので紹介します。
外国人観光客増加の要因を見出すための主成分回帰を用いたモデル構築
・観光業の復興と発展をデータと分析を通じて支える、実践的で意義深い研究と感じました。持続可能で魅力的な観光地づくりに寄与することを期待しています。
・独自調査された県観光連盟の公式インスタ・Xの投稿数・フォロワー数を含む多数の変数を使って、外国人観光客の増加率の要因を調べる研究ですね。ただ、目的変数がかなり古い2010-2019年の増加率で、現在の観光客のにぎわいとはやや違うものを見ていることと、説明変数に総面積あたり人口密度・可住面積あたり人口密度のようなほぼ同傾向のデータの組をいくつも含めてしまったために多重共線性が強く、それに対処するために主成分分析を使ったために変数の複雑な混合物になってしまって解釈が難しくなったことなどが、課題として挙げられそうです。
・綿密にプランを立て分析を行い、モデル式の提案に至っています。この成果が、観光業の支援になることを願います。
もう1つは、文部科学省後援第10 回 PDA 高校生即興型英語ディベート全国大会が東大駒場キャンパス+オンラインで行われました。高2生徒3名が見事第3位になりました。あめでとうございます。
指導の先生によりますと、第1日目の予選ラウンドの結果(3勝1敗)で初めて準々決勝に進みました。準々決勝で24日に負けたチーム(渋谷教育学園渋谷高等学校)をリベンジにして勝って、準決勝にも進みましたが、準決勝で神大附属中等教育学校に負けました。3位決定戦で宮城県仙台第二高等学校を勝って、85校中第3位となりました。1月に行われるPDA世界交流大会に出場することになります。
これまで予選突破、上位入賞の壁に跳ね返されてきました。校内では中入生高入生問わず、興味を持って取り組み、着実にスキルを上げている生徒が多いです。その中から校外の大会に挑んでくれました。参加校を見ますと、英語国際教育に力を入れている学校、帰国子女の多い学校、授業内や部活動として取り組む学校、各府県の国立公立のトップの進学校、難関大学合格者が多い全国的にも有名な学校・・・と名だたる学校ばかりです。大会を通じていろいろな生徒たちと関わり、交流できたことにも大きな収穫があったと思います。このPDAが生徒たちの学力を大きく伸ばすと考え、本校でも早い段階より取り組んできました、全国的に取り組みが広がっていることにもうれしく思います。本校でも中学生、全体のレベルアップにも注力していきたいです。
代表理事にお礼のメールをしましたところ、「生徒のみなさん、スワン先生、毎年パワーアップしていると思います。世界交流大会でもどうぞよろしくお願いいたします。」と励ましのお言葉をいただきました。