学校ブログ

校長通信

大学での学び 第74号

2025/12/08

進路

立命館大学茨木キャンパスに映像学部と情報理工学部が移り、新校舎ができたということで、教育セミナーと施設見学に行きました。キャンパスのコンセプトは「失敗を力に変えるキャンバス~TRY FIELD~」ということで、「不確実な時代に必要とされる人材とそれを生み出す教育」ファイザー取締役、「失敗を恐れない人材を生み出す場の創出」竹中工務店設計部、「挑戦と失敗が育む未来」立命館大学副学長の3名の講演とその方々によるシンポジウムでした。

大阪いばらきキャンパスには経営学部、政策科学部、総合心理学部、グローバル教養学部、映像学部、情報理工学部があり、文系、理系、融合学部の多彩な学びが行われています。地域へ開かれた大学ということで、門や塀がありません。食堂の開放という部分だけでなく、オープン型の研究室や工房もあり地域イベントも行われています。また企業や社会にも開かれたということで大学の中に企業Officeが設置され、学生と一緒に研究が行われています。

教育改革が大きく取り上げられ、特に社会との接点となる大学の改革が続いています。歴史や規模の違いがあり、様々だと思いますが、国際競争力や少子化の中の学部再編、研究や大学院、ガバナンス、補助金等課題は多いようです。

生徒たちにも私たちに直結するのは高大接続です。多様な人材の獲得を打ち出されて入試も多様化、複雑化しています。早く終わって勉強しなくて良い楽な入試があるように誤解される風潮は危険だと感じています。選んだ大学が高いお金をかけて学ぶ価値があるのか、いろいろな人と交わることが大事ですが、その中でしっかりとした学びを実現できるのか、試されるところです。

ある大学の先生の文章が目に留まりました。要約して書きます。
 大学というのは「勉強したい人が行くところ」で、別に勉強したくない人は行かなくてもいい。AIの発達でデスクワークするホワイトカラーの仕事は激減する。代わりに必要となるのは「配管工」「とび職」「料理人」言われている。欧米ではすでにこの「AIでは代替できない仕事ができる人」の方がホワイトカラーよりもずっと高い収入を得るようになっている。「勉強がキライ」な人が将来的に高い収入の職業をめざすなら、大学なんて行く必要はない。それよりは早くから自分が得意な分野で、AIが代替できそうにない仕事を探し出して修行を始めた方がいい。

今回の講演「不確実な時代に必要とされる人材とそれを生み出す教育」の中にも
 文系理系も関係ない。どこに就職するかは関係ない。50年働くことはなくなる。現実。早期離職者が多い。最初のキャリアはやりたいことを見つけるところと考えるのが良い。
 と言われました。極端かなと思いつつ未来を見据えたご意見に納得いたしました。大学に行くと新鮮な学びがあります。勉強になりました。

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