学校ブログ

高3学年通信(66期生)

額縁に入るとき

2021/03/11

自宅学習2日目、皆さんいかがお過ごしでしょうか。いきなり休みがやってきて、リズムは崩れていませんか?体調が崩れたりしていなければ良いのですが…。

さて、今日は3月11日。あの日から、もう10年が経ちました。皆さんは、あの日まだ5歳でした。世の中で、どういうことが起こっているのか、いまいちわからなかったでしょう。たくさんの命が失われたあの日、当たり前だった日常が突然奪われたあの日、当たり前のように過ごすことがどれだけ当たり前のようにありがたいことなのかを考えさせられました。明日、皆さんは当たり前のように登校するかもしれません。みんなと顔を合わせて挨拶をし、他愛のない会話をするということが当たり前のように行われるかもしれません。でももしかしたら、それは当たり前ではないかもしれないのです。明日、皆さんと当たり前のように、「おはよう」と挨拶ができることを祈っています。

その明日は答案返却日です。午前中で終了する予定です。たくさんテストが返ってきますので、ファイルを持ってきておくと良いでしょう。ロッカーの荷物も持って帰ってもらいたいところです。可能であれば、なるべく鞄の中は空けておいてください。

そして、明日が終われば、次に登校するのは15日(月)です。この週は、全員参加の講習期間となっています。どの日も午前中のみですが、頑張ってください。

では、明日は遅れないように登校してくださいね。本日の日めくりカレンダーです。

額縁の中に入った絵は動きません。魔法でもかかっていれば話は別ですが。絵は、描いている途中であれば、いくらか描き変えることができます。色を加えることも、何かを描き加えることも。その絵はまだ、完成していないから。額縁に入れて飾るということは、その絵は完成したということ。見る人によって受ける印象は違うでしょうが、絵そのものが変わることはありません。私たちが生きている限り、私たちは常に変化しています。見た目には変わらなくとも、自分でもわからないところで、変化は起こっています。私たちが額縁に入るのは、私たちの命が絶えたとき。「この人はこんな人だったのだよ」と、完成した姿を見てもらうときです。死して初めて、額縁の中に入るのです。そういう意味では、額縁の中に囚われず生きて、額縁の中に入るにふさわしい人になる、そんな生き方をすべきなのかもしれません。

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