高2学年通信(68期生)
五輪選手のことば①
2022/02/24
北京オリンピックが先週閉幕しました。
連日さまざまなニュースが報道されていましたが、皆さんはどのシーンが心に残っていますか? 出場している選手たちはやはり一流のアスリート、その考え方や生きる姿勢には、私たちが学ぶものがたくさんあります。以前、道徳の授業で「白ご飯を目指して」というテーマで学んだことを覚えていますか? 水泳の萩野公介選手の体験談から、どのように不安と向き合うのかということを考えました。
これから何回かに分けて「五輪選手のことば」を連載します。第1回目の今日は、カーリング日本代表、ロコ・ソラ―レの方々です。
「楽しむには覚悟がいる」
これはメンバーの一員、吉田知那美選手のことばです。ロコ・ソラ―レの選手たちは銀メダルを獲得したことだけでなく、チームとしてのあり方も賞賛されました。メンバー同士でかけ合う「ナイス!」「まだまだいけるよ」「ありがとう!」という、ポジティブなことばに注目が集まりました。吉田選手はこう語ります。
「苦しい舞台、大変な舞台で苦しそうな顔、辛そうな顔をするのは、誰にでもできると思うんですけれど、(苦しい中)楽しむには、たぶん覚悟がいる」
テレビの中の吉田選手はその笑顔が印象的でした。また吉田選手はこうも言っています。
「重圧を乗り越えるのではなく、受け入れることにした」
2018年の平昌五輪で銅メダルを獲得した後、ロコ・ソラ―レは国内でも勝てない時期がありました。五輪メダリストという肩書きから注目されて、さまざまなプレッシャーから自分たちらしさをなくした時期もあったそうです。でも、そんなときにみんなで話し合って出した結論がこのことばです。緊張していれば「緊張しているかも」と言っていい。調子が悪ければ「きょうダメかも」と仲間を頼っていい。みんなで「弱さの共有」をしよう。「弱さでつながっているチームなので、弱さを強化しています」と語っています。
人は「強くあろう」「強い自分でなければならない」と思い込んでしまうことがあります。でも、弱くたっていい。弱さを武器に戦うこともできる。そして弱さを共有して、覚悟をもってみんなで笑って楽しむことで、得るものがたしかにある。そんなことを彼女たちは教えてくれました。
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