高2学年通信(68期生)
五輪選手のことば②
2022/03/07
68期生の皆さん、こんにちは。先週末の考査終了後、どのように過ごしていますか。
3月4日からBeijingパラリンピックが行われています。見ていますか。
今日は五輪選手のことば第2回、スピードスケートの小平奈緒選手のことばを紹介します。
「成し遂げることはできずとも、自分なりにやり遂げることはできたと思っています。」
小平選手は、4年前の平昌五輪500mで金メダル、1000mでも銀メダルを獲得しており、メダル獲得が期待されていました。しかし、今回の北京五輪では500mで17位、1000mでも10位となりました。その原因は、大会一ヶ月前に足首を捻挫してしまったからで、本人曰く「絶望的な状況だった」そうです。
さて、冒頭のことばですが「成し遂げる」と「やり遂げる」のちがいは何だと思いますか。
「成す」の漢字は「成功」や「完成」などで用いられ、何かが出来上がる、形になる、結果となって現れること。五輪におけるそれはメダルと言ってよいでしょう。何かを「成し遂げた」とき、周囲の人は賛辞をくれるかもしれない。でも本当に何かを「やり遂げた」とき、周囲からの賛辞やメダル獲得はあまり意味をもちません。なぜなら「やり遂げた」かどうかは、最終的に自分だけの問題だからです。自分で決めた目標を達成することや、自分で決めたことを最後までやり通すことなどは、すべて自分の問題です。ここに「成し遂げる」ことと「やり遂げる」ことのちがいがあると思います。
小平選手のことばの続きです。
「生きている限り、生きることに向かうことで見えてくる未来もきっとあると思います。カタチには何も残らない五輪でしたが、この先もそよ風のように『あ、今の風心地良かったな』と思っていただける存在でいられたら幸いです。」
今回紹介した小平選手のことばは、本人のInstagramに載っています。そこには全身全霊で何かに挑んだ人にしか語ることのできないことばが綴られています。ぜひ見にいってみてください。
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