今日は九月九日、重陽の節句です。この節句は他の節句(三月三日や五月五日)に比べて、最近はなじみが薄くなっていますが、実は大変めでたい日なのです。そもそも節句とは古来中国に由来する行事です。その中国ではこの世のものはすべて陰と陽のどちらかの性質をもっているとされていて(陰陽五行思想)、数字も偶数を陰、奇数を陽としていました。そして一桁の最大奇数である九という数字、それが重なる九月九日は陽のパワーが一年で最も強くなる日となります。

この話をあるクラスですると「でも陽のパワーが強すぎると、陰の性質を持つものたちがしんどくなりませんか？」と言った生徒がいました。その視点、するどい！ たしかにその通りで、陽が強すぎるため昔は不吉な日だったとも言われています。物事には様々な面があること、多面的な見方が大事であることを口にした生徒に感心してしまいました。

保護者の皆様、本日の学年懇談会にお越しいただき、誠にありがとうございます。学舎という性質上、生徒たちには楽しいことばかりではないかもしれません。それでも学びを得ることで、今後の生活、また人生を豊かなものにしてほしいとの思いで、私たち教員団は動いています。もちろんそこにはご家庭の協力があってこそです。林間学舎について何かご質問などがございましたら、学年団までお問い合わせください。今後もどうぞよろしくお願い申し上げます。