
中2学年だより(72期生)
【落ち着いて考えてみたシリーズ②】
2025/07/30
夏休みに入り、あっという間に7月が終わろうとしています。部活に夏期講習、探究、グローバル研修など、各々が忙しくしていることと思います。自分の「したいこと」を追究して、思い出深い夏休みにしてください。
さて、今日は、「スマホ」について、深く考えてみたいと思います。夏休みは好きなことを存分に楽しめる期間でもありますが、自由時間が増えることから、スマホの利用時間も長くなります。そこで、みなさんに再度自分自身の使い方を振り返ってもらい、安全に付き合う術を身につけてほしいと感じます。フロンティアウィークのSNS講習での学びや、先日の学年進路通信の内容と重複するところがありますが、辛抱強く読んで下さい。
自分が使っているスマホで、SNSを利用している人はどのくらいいますか?SNSとは正式名称Social Networking Serviceと言い、インターネット上で人々が交流したり、お互いの様々な情報を共有したりするサービスのことを言います。具体的には、LINE, Instagram, X, Facebook, Tick Tock, YouTubeなどが挙げられます。72期生のみなさんにどんなものが人気かは分かりませんが、中高生に一般的に人気なのはLINE, Instagram, Tick Tock, YouTubeなどだそうです。
みなさんが知っておかないといけないことは、「SNSにはリスクがつきもの」ということです。オーストラリアでは、16才以下の子どもがTik Tok, Facebook, Snapchat, Instagram, XなどのSNSの利用を禁止する法律が2025年末から施行されます。日本にはこのような法律はなく、SNS利用の意志や管理は各家庭や個人に委ねられています。そのため、リスク管理が非常に大事になってきます。
では、上述したようなSNSを利用している人の中で、リスクを詳細に把握した上で利用している人はどのくらいいるでしょうか?スマホを持っている人の中で、スマホを使い始める前に保護者の方と具体的なリスクやその予防策について話し合った人は?「どこまで」と一律に言うことは難しいですが、「具体的なリスク」の話や危ない目に遭わないための「予防策」を理解している人は、少ないような気がします。
現在、SNSを利用したことで犯罪に巻き込まれた、もしくは、知らないうちに自分が加害者になっていた、という事件は年々増加しています。たとえば、SNS上での仲間外れやいじめ、誹謗中傷、ゲームへの高額課金やワンクリック詐欺、なりすましによる連れ去りや性的な被害などです。「被害に遭わない」ことに気をつけている人は多いかもしれません。では、「加害者にならない」ことに注意出来ている人はどのくらいいるでしょう?自分が知らないうちに詐欺グループの一端を担っていて、ある日突然警察が家に来た…なんてこともあるそうです。そのようなことを未然に防ぐ手段を講じていますか?そもそも予防策すらよく分からない、という人が多いと思います。それだと、凶器を相手や自分に向けて持ち歩いているようなものです。気づいた時には手遅れ…とならないように、以下の問題点を読み、対策できていないものにはすぐに取りかかるようにして下さい。
SNSの問題点は3つあります。①情報の見分け方、②写真や肖像権、③誹謗中傷・侮辱罪、この3つです。日常生活では出会わない世界の人と、SNS上では簡単に出会えます。SNS上の相手は自分にとって都合の悪いことを隠している可能性があります。そのような世界で、何を根拠に「その人は安全だ」と言い切れますか?実際、SNS上で出会い、命を奪われたという事件はいくつも起こっています。「対岸の火事」ではないのです。また、自分のスマホの設定次第では、位置情報を常にさらしていることにもなります。位置情報が分かるアプリは、Instagram, Be Real, whooなどだそうです。自身のスマホのアプリの設定が位置情報オンになっていると、自ら情報漏洩してしまうことになり、非常に危険です。SNSには、犯罪組織の人や、中高生を狙って犯罪に加担させようとしている人たちが潜んでいます。くれぐれも、「被害者にならない」「加害者にならない」ということに注意してください。少なくともオーストラリアは、みなさんの年齢でSNSを利用することは「まだ早い」と判断しています。必要のないことはしない、と割り切る姿勢が求められていると思います。みなさんの賢明な判断を期待します。
学校ブログ
- トップページ
- 中2学年だより(72期生)
- 【落ち着いて考えてみたシリーズ②】