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親孝行・やってみなはれ

2020年10月30日

無事に帰ってくること

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私は母子家庭で育ちました。母は女手一つで私と弟を育ててくれました。生活のすべてを背負い生きてきた母の姿は常にたくましく、弱い一面などほとんど見たことがありません。常に子の不安や悩みに寄り添い、一番の理解者でいてくれました。そんな母がとても寂しそうな表情を見せたことがあります。私が教員として採用が決まり、家を出ると伝えた時です。もの悲しげなその時の表情は今でも鮮明に覚えています。しかし、すぐに母は明るく「頑張っておいで」と励ましてくれました。今まで一度も自分のやりたいこと、進みたい道を否定されたことはありません。自分で決めて挑戦してほしいと言われてきました。その時も、母親としての信念を曲げずに、私を応援してくれたように思います。親孝行の定義は人によって違いますが、私は生徒に、親孝行について話すとき「家を出たら、無事に帰ってくる」ことを一番に挙げます。私自身も一ヶ月に一度必ず実家に帰ります。仕送りを手渡しすることと、元気にやっているよと話をするためにです。



(中学校・高等学校 社会科 高1G組担任 水野 勇気)