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親孝行・やってみなはれ

2023年06月14日

映画

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私は中高時代、映画が大好きで映画館によく足を運んでいました。当時はレンタルサービスや動画配信などは存在せず、頻繁に映画館に通っていました。初めて見た洋画は「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で、スピルバーグ監督のすごさに感動しました。それから1950年代の古い映画に夢中になっていきました。例えば、「ローマの休日」もこの頃に出会いました。特に「エデンの東」「理由なき反抗」「裏窓」という3作品は、初めて父と同じ趣味を共有できた作品であり、私にとって思い入れの強いものです。映画をきっかけに父親との会話も増えました。しかし、映画三昧の日々が始まった矢先、父親は突然倒れて亡くなってしまいました。それでも私は映画を見続けました。映画を通じて様々な世界を知り、新たな興味を抱くようになりました。最近ではインド映画を観て、まだ経験したことのないインドの社会や文化に思いを馳せています。私は年を重ねても父親がくれた好奇心の扉を閉じずにいることが、父親への親孝行の一つだと考えています。



(雲雀丘学園中学校・高等学校 高2学年主任 外国語科 山本 幸子)