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親孝行・やってみなはれ
2023年09月15日
こどもにかえす
「こどもにかえす」
私が大学院時代に師事した鈴木正彦先生(大阪教育大学名誉教授)から、先生の研究室に就職のご挨拶に行ったときに頂戴したお言葉です。
私が雲雀丘に奉職するにあたって、先生は「教師にとって、一番大切なことは何かね」と、問いかけられました。私が金科玉条のごとく、院生時代に研究した教育理論を繰り返すと、先生は、「そんな概念的なことではないよ。君は今日で研究生活を終わるのではなく、これからも研究を続けなさい。そこから学び得たことを、雲雀丘のこどもにかえすことが、教師にとって一番大切なことだよ。」と仰いました。先生のお言葉から、「よい授業」を実践することが、私ができる「こどもにかえす」ことであると気づきました。そこで、教員生活1年目から、先生が主宰するゼミ生OBの研究会に参加し、最新の数学教育について学び続けました。(研究会は先生のご退官まで20年以上に及びました。)
あの日から30年が経ちました。これまで、授業だけでなく担任業務やクラブ指導などで様々な難題にぶつかりましたが、どうすれば「こどもにかえす」ことができるかを考えることで解決していくことができました。
これからも恩師への感謝の念を忘れずに、私の経験から得たことをこどもたちにかえしていきます。
(雲雀丘学園中学校・高等学校 中1生徒支援 数学科 井上 雅喜)