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親孝行・やってみなはれ

2024年08月02日

父への感謝

 父との思い出は,私が小学生の時に野球を教えてくれたことです。野球好きの父は,少年野球の監督をしていましたが,田舎で児童数が少なく,チームの人数もギリギリでしたので,女子である私を少年野球チームに入れました。私にとって野球をすることは,同級生との遊びの延長でしたので躊躇なく野球をすることができました。そんな父の期待に少しでも応えたかったのですが,試合に勝つことができず,何も活躍できないまま日々が過ぎていきました。ところがある日,新聞記者が私を取材するということになりました。三振ばかりで特にすごいことをしていないのに,どうしてこんな田舎に新聞記者が来るのか不思議でしたが,当時は女子が男子と一緒に野球をすることが珍しかったようです。初めてその時に,父が男女の分け隔てなく接してくれていたことを知り,その行動が嬉しくて誇らしかったことを覚えています。
 また,兼業農家でしたので子育てに仕事に農業にと,父はとても忙しい日々を過ごしていたと思います。仕事と子育てをするだけでも大変なのに,農業もしながら私に野球を教えてくれたことに,とても感謝しています。今となっては感謝の気持ちを直接伝えることはできませんが,年に1度,子供と孫が全員揃ってお墓参りで感謝の気持ちを伝えています。親への感謝の気持ちを忘れず,親から学んだことを胸に,今を一生懸命に生きることが親孝行だと考えています。
 「これからもずっと,天国で見守っていてくださいね。お父さん,ありがとう。」

(雲雀丘学園小学校 N.T)