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親孝行・やってみなはれ

2024年08月30日

過ぎゆく時間の中で

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 昨年の秋に父を、三月には叔母(母の妹)を亡くし、わずか半年で二度喪主を務めることとなりました。母はもう20年以上前に亡くなっています。
 いろいろと思い返す中で、私自身がもっと話を聞いておけば良かったと思うことがあります。父と母は、生きていればもう90歳前後ですが、戦争の記憶がある最後の世代でした。戦争経験者がだんだんと亡くなっていくことは、ある意味では、それだけ日本が戦争をしていないということを示していますが、いっぽうで戦争の本当の悲惨さを実感として知っている人がいなくなるということは、恐ろしいことでもあります。私も父母から聞いた戦争の話を思い返しています。
 70周年記念誌を担当したときにも、学園草創期のお話を伺うことができる先生方がほとんど鬼籍に入られていて、お話を伺おうにもどうしようもないことが、とても残念に思われました。
 私も60歳を過ぎ、残された時間を考える年齢、過ぎていく時間の大切さが今更ながら分かるそんな年齢になりました。父母の思いを繋いでいく、そんなことを考えながら、日々歴史の授業をしています。

(雲雀丘学園中学校・高等学校 社会科 大下 明)