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親孝行・やってみなはれ
2024年12月13日
父のおせちのエビチリソース
父は20代の頃から絵を描き始め、サラリーマンを勤めながら油絵を描き続けていました。勤務していた頃は個展を開いたことがありませんでしたが、定年退職を契機に60歳で初めて個展を開催しました。以降、多くの人に絵を見ていただき、絵画教室を持つようになり、たくさんの生徒さんに囲まれていました。晩年にパーキンソン病を患った母の介護に悪戦苦闘しながらも、世話を続けてくれました。
正月が近づくと、毎年、父がおせち料理を作っていました。お正月には姉家族宅に集まり、父のおせち料理を食べることが恒例行事となっていました。甥っ子たちはそれを楽しみにし、おいしそうに食べる姿を父は嬉しそうに見ていました。定番で作られていたエビチリソースが一番人気でした。父が亡くなる年の晦日に、おせち作りを手伝うように言われ、そのときにエビチリソースの作り方を教わりました。父が亡くなり、7度目の正月を迎えますが、まだ教わったエビチリソースを作っていません。私も還暦を迎え、父が初の個展を開いた年齢になりました。今年の大晦日にはエビチリソースを作ろうかと思います。
(雲雀丘学園中学校・高等学校 理科 荒木田 義人)