いってらっしゃい、はやぶさ2
2010年に小惑星イトカワへのミッションをこなした小惑星探査機「はやぶさ」の後継機「はやぶさ2」が打ち上げられます。
今回の目的は、小惑星「1999 JU3」を探査し、サンプルを持ち帰ること。
この小惑星の構成物質には、有機物や水が含まれていると考えられています。地球誕生の謎に加えて、海の水の起源や生命の原材料となった有機物の起源を探る、それが今回「はやぶさ2」に任されたミッションです。
多くの“世界初”に挑戦した先輩「はやぶさ」の経験を活かして、小惑星探査技術をより確実なものにすると同時に、小惑星の表面に人工クレーターを生成、より内部の砂や小石を持ち帰ったり、新規の観測装置など、新しい技術にも挑戦します。
科学雑誌「Newton」1月号では、はやぶさ2の特集が組まれています。
「はやぶさ2」は、今年打ち上げられ、小惑星到着が2018年。そして2020年末に地球に帰還予定です。その旅路は6年間往復52億4000万キロメートル。無事ミッションをこなし、帰ってきてほしいですね。
ところで、「初代はやぶさ」は、イトカワへのタッチ・アンド・ゴー・ミッションの過程で数々のアクシデントに見舞われました。何度かの故障、音信不通による行方不明を経て、やっとの思いで帰還。といってもイトカワの微粒子をのせたカプセルを切り離し地上へ届けた後、はやぶさ本体は大気圏に突入し燃え尽きています。
その時の様子は「はやぶさ 遥かなる帰還」「おかえり、はやぶさ」「はやぶさ/HAYABUSA」といった映画にもなりました。
他にも、「Newton」別冊 探査機はやぶさ では、初代はやぶさ7年間の全奇跡を。泣ける宇宙(イーストプレス) では、宇宙に関わる人々のこれまでの数々のエピソードを読むことが出来ます。
*明日、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げ予定だった「はやぶさ2」ですが、天候条件が悪く来月以降に打ち上げ延期となりました。