学校ブログ

進路の部屋

選考方法を知ろう5-総合型選抜③―

2020/05/27

大学入試

【総合型選抜の事例】

大学入学共通テストに続き、総合型選抜について、さらに事例を見てみましょう。

どの選抜試験を受けるにしても、各大学の案内を見ておく必要があります。例えば鳥取大学の場合を見てみると、総合型選抜では、9月1日に出願期間が始まり、第一次選考が9月19日から27日、第一次選考の結果の発表は10月6日、その後第2次選考が10月17日18日と続き、その結果の発表が11月2日です。9月に間に合うように着実に準備をする必要がありますし、その後も大急ぎで準備をしたからといって一旦休憩というわけにもいきません。一次、二次と試験が続きます。2か月の間、何もしないわけにはいきません。この選考方法以外の準備も並行して必要となります。こうした長丁場になることに加え、兵庫県や大阪府に在住する人の多い雲雀丘学園の生徒にとっては、9月19日の試験は学園に近い大阪で受験できることも知っておきたいことです。

例えば鳥取大学の事例を見てみると、昨年度の2020年度AO入試での評価方法がパンフレットには明示されています。これらは変更される可能性はあるものの、大学での学問の内容が同じであれば多くの場合はそれほど変わりません。昨年度入試において、書類選考では、出願書類の志望理由書や自己推薦書、調査書が審査されました。鳥取大学では「学科・コースへの意欲関心や志望動機」、「高校等での活動歴」、「文章の表現力」が評価されたほか、資格取得の内容や特記事項の記載事項を中心に審査され、英語に関する一定以上の資格についても評価されました。個人面接では、一人あたり15分、志望理由書から、どのようなことを大学で学びたいのか、なぜその学科や選考を志望するのか、学びたい学問の興味や関心が深いか、卒業後に何をしたいかなどについて質問に具体的に答えることが求められました。そして、質問の内容を正しく理解して回答をよく考え、論理的かつ明確に表現できるかが主に評価されました。また、自己推薦書からは、自分の強みは何か、学校生活で力を入れて取り組んだことは何かについて、具体的に説明し、質問に対して明確な受け答えができるかどうかが評価されました。これらの質問に耐えうるには、しっかりとした自己分析と準備が必要です。

続く2次選考については、学部によって異なります。地域学科でもそのコースの特徴にあわせて、スクーリング・課題論文・グループディスカッション・個人面接があるコース、小論文・高等発表・グループディスカッション・個人面接が求められるコースなど様々です。例えば地域創造コースでは、「自らの地域の発展に貢献できるキーパーソンに成長するための、地域の諸問題への高い関心や行動力、あるいは問題解決に取り組むユニークな発想力とリーダーシップ」が全体を通して求められる力であると発表しています。また、人間形成コースでは、「地域教育のキーパーソンをめざすために必要な、確か何基礎学力、柔軟で創造的な思考力と表現力、他者と共働して問題解決する力を求めるとしています。

過去の問題が紹介されている場合も多くあります。例えば、小論文では、「英文原著が出題され、英語能力を問う和訳形式の問題を1問と、学校教育の普遍的価値について思考をめぐらせる論述形式の問題が出題された」とか、「学力と評価について論述されている論文が出題文とされ、日本語による基礎的読解力を問う問題1問と、学ぶことの意義や意味について改めて考える論述形式の問題1問が出された」とされています。

こうした情報をもとに、進路部では個人やグループによる指導をしています。こうした準備は、受験年度の募集要項が出ていなくても、以前の情報からある程度準備ができますので、余裕を持って早めに準備をしておく必要があります。雲雀丘学園で様々な活動に参加し、自己分析ができていれば、志望理由書や自己推薦など自己について伝えることも、経験したことを伝えるのも容易いことかもしれません。しかし、活動にあまり参加しなかった人にとっては、準備に時間がかかる入試ともいえます。進路部では皆さんからの指導願いの申請を受け、応援しますので、早めに大学の入試案内を調べ、担任の先生を通じてぜひ連絡してください。


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