進路の部屋
背伸びせずに~受験体験記⑪
2024/12/16
今週は懇談期間。高3生にとっては最後の懇談です。同時に講習も大詰めで、先週(木)(金)は共通テスト本番と同じ時程で模試が行われました。
頑張っている人たちばかりだと思いますが、自分の努力の方向に疑問を抱き、不安になることもあると思います。
今日はそんな不安を乗り越えて、志望校に合格した先輩の体験記を紹介します。
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進学先;大阪大学 工学部 電子情報工学科(前期) 文理探究コース
僕は高校1年生のときに大阪大学のオンラインのオープンキャンパスに参加し、ここでなら自分の興味のある分野を十分に学べると思い、大阪大学を目指すことにしました。
高校1年生のときは、担任の先生に言われて英文解釈の基礎と、数学の網羅系の参考書をやっていました。陸上部だったので長時間の勉強はテスト期間以外はできませんでしたが、毎日少しでも継続して勉強することを心がけていました。
高校2年生の冬は陸上一筋で最低限の勉強しかやっていませんでした。阪大志望の友達はこのころから本格的に受験勉強をはじめていて、徐々に差をつけられていました。このころに受けた模試はほとんどでE判定でした。
勉強を本格的に始めたのが部活の終わった高校3年生の6月くらいでした。当時の成績は合格には程遠く、勉強を始める時期も遅かったので、かなり焦っていました。自分は同じ大学を志望する受験生の中で一番勉強ができないと思って、まずは背伸びせずに基礎から標準レベルの問題集を何度も繰り返し解くことから始めました。勉強を本格的に始めてからも、最初は成績が全く伸びずずっとE判定でしたが、はじめにやった基礎固めのおかげで秋からの応用問題演習や二次試験の過去問演習をスムーズに進めることができ、徐々に成績が上がりはじめました。このころから受験を通して大事にしていたことは生活習慣です。毎日決まった時間に起きることで、毎日決まったルーティーンで勉強をすることができました。
本番では過去問を何回も解いていたので、いつもどおりやることを意識していました。正直なところ共通テストも二次試験も手応えは全くありませんでしたが、結果どちらもうまくいきました。
僕が勉強するときにとても大切にしていたことは、基礎を疎かにしないことと過去問は何度も繰り返し解くことです。基礎から標準問題を完璧にして過去問から傾向をつかめば、点数は安定します。そのうえで発展的な問題を解けるようにすれば、さらに点数をあげることができると思います。
これから受験するみなさんは成績がなかなか上がらず、学校や塾の先生から厳しいことを言われて落ち込むこともあると思います。実際僕がそうでした。でも、自分はやればできるのだと信じて努力し続ければ必ず成績は上がるので、常に自分自身を信じて頑張ってほしいです。
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この先輩は、目標は早い段階で定まっていたものの、高3まで部活に集中。自分の学力がどのレベルなのかを冷静に見つめ、今やるべきことを見定めてコツコツ続けてきたことが勝因と言えるでしょう。「背伸びしない」というのは、高望みしないということではなく、今の自分がやるべきことを冷静に見定めるという意味です。
自分の置かれた状況を直視するのは辛い作業です。でも、ただただ遠くの目標に手を伸ばして足搔いても、前に進めません。一つずつ足元を固めていくことが最終的には目標に近づく唯一の道なのです。