
進路の部屋
働く意味
2025/03/06
6日(木)、高校1,2年生を対象に人権教育講演会が行われました。
講師は、認定NPO法人Homedoor理事長の川口加奈様です。川口様は大阪市立大学(現在の大阪公立大学)在学中の19歳のときに、Homedoorを立ち上げ、以来シェアサイクルの事業等を通じて、累計6,000名以上の生活困窮者の就労支援や生活支援を提供して来られました。
きっかけは、中学校への通学に使用していた駅で目にした光景。「知りたい」という純粋な思いから行動を起こし、そこで出会った人の姿、そして言葉について考え続けます。
原動力は「知らなかったことにしたくない」「見て見ぬふりをする大人になりたくない」というシンプルな思い。この思いを貫き、「何度でもやり直せる社会」を目指して行動して来られたことを、時に笑いを交えながら、わかりやすくお話してくださいました。

最後に川口様は、「知ったからには知ったなりの責任がある」と仰いました。
この講演でみなさんが「知ったこと」は改めて記しません。学ぶことができる環境にあるものとして、それぞれが考え、それぞれのやりかたで、その責任を果たしてくれるのではないかと思います。
【生徒の感想より】(人権教育担当の先生方、ありがとうございました)
・講演を受けて、生まれた家庭環境から、勉強をしたくてもできない人がいて、その結果多くの人がホームレス状態になってしまっている、という負の連鎖があることを知って、自分が今まで見ていた社会は狭くて、今までそのような問題に気付かないでいたと実感しました。私と同じ年の高校生がホームレスの方のテントに放火し、その結果亡くなってしまったという事件を聞いて、相手の環境を自分の狭い価値観だけで判断して、残酷な行動をしてしまうことは無くすべきと思いました。自分の価値観に囚われず、相手の立場で考え行動し、困っている人の力になりたいと思えました。
・そもそも自分の力ではどうにもならないことが、貧困やホームレスの原因となっていることが多いと知った。それを始めに聞いてから講演を聞くと川口さんの体験談や活動内容にとても関心が持てた。何よりも、一番気になっていたのはどうしてそこまで活動を続けるモチベーションがあるのかということだったが、川口さんが言うには、続けているというより目の前の問題に気付いた瞬間に取り組んでいるという感覚だそうだ。そうはいっても問題を先送りにしないことはなかなか簡単にまねできることではないが、私もそういった人になりたいと思った。
・とても分かりやすく臨場感のあるお話で、大変感銘を受けました。このような講演でこんなにも自分事として捉えることができたのは初めてです。知った側として自分に何ができるか考えていこうと思います。本日はありがとうございました。
