校長通信
創立記念日その2 第65号
2018/10/02
創立記念日にあたり職員会議では教職員に向けて「教師の親心」と「凡事徹底」のお話をしました。教職員が学園の歴史を学び、将来像をつくっていくことは大切なことだと思います。椋木元副校長から教えていただいた鳥井信治郞先生の言葉「この学校は愛情に満ちた親心の熱意によって生まれた学校ですから先生方も親心を体して教育に当たり、親孝行な子どもを育てて下さいよ」を紹介しました。
椋木元副校長は昭和24年~平成4年まで在職され、学園創立時メンバーのお一人でもあり、時に温かく時に厳しく生徒、教員を育てていただきました。その先生が鳥井信治郞先生の言葉とともに、「教師が親心でひとり一人を見つめ、愛情に満ちた導きが基本」と諭すように話されたのを覚えております。
初代校長の板倉操平先生は、『わが心の自叙伝』の中で、一以貫之の大切さを訴えておられます。”教育上やりたいこと、やらねばならぬことは山ほどある。それもこれもと手をつけると、それもこれも完成せぬ。そこで最も重要のこと一つを選んで、それから手をつけ、それができるまでは他のことはやらぬ。すると不思議なもので、それ一つが完成すると他のことは自然にできるものである。校庭に紙屑が散乱している。生徒が廊下を走る、教室の入口のドアーの開閉が乱暴である。便所がまたきたない。色々改善すべき点が多い。それを同時にやろうとすれば、どれも徹底せぬ。その内最も重要なことを選び、それ一つを完成するまで徹底する。例えば紙屑を落とさぬこと、落ちている紙屑を拾うこと、先生も生徒も紙屑が校庭に一つもなくなるように毎日毎日の紙屑を拾っていて、校舎内に紙屑が落ちていなくなる時には、他のことも自然にできるものだ。その学校の最大の欠点一つを徹底的に攻めると、他のこと全部も自然に改まる。之を「一以貫之」という。一つが完成すると不思議に万事が成る。教育の効果は「徹底」にあり、その手段は「一以貫之」にある。〟
人間力向上のための特効薬はありません。これからも挨拶、時間・約束・ルール厳守、整理整頓などに代表される〝当たり前のことを当たり前に行う〟という凡事徹底を生徒・教職員ともに継続していきたいと思っています。