校長通信
Herbart gymnasium Oldenburg② 第35号
2020/07/09
【左】学校玄関 【右】化学室
前回の続き、卒業生のレポートです。
5月5日からは、最高学年の12年生の対面授業が、マスク着用、座席間の十分な距離の確保などを条件に再開されました。対面授業は、高学年から段階的に再開され、現在は全ての学年で行われています。教室内での密集を避けるために、一学級を2つに分ける分散登校で対面授業とオンライン授業が隔週で行われています。校舎内の床には、校舎内の移動が一方通行になるように矢印のテープやポスターが張られており、なるべく社会的距離が保たれるように工夫されています。また、校舎の入り口や廊下などにかなりの数の消毒液の設置がされ、教室内には感染防止のためのルールの張り紙がなされています。校庭にある遊具にもテープが張られており、現在は使用禁止となっています。
学校玄関のガラス扉のポスター
日本語授業は現在も対面授業ができないため、生徒には電話で授業が行われています。実習生である私は、授業とは別に、生徒と電話を通じて、日本語での簡単な短い会話の練習をしています。私は、毎回の電話で生徒に「元気ですか。」と尋ねます。一か月ぶりのイースター休暇明けに、明るい元気そうな声の「はい、元気です。」という返事を聴いたときは、すごく安心したのをよく覚えています。ごく普通に学校に通い、授業を行うことができる。これが、どんなに幸せなことなのか、このコロナ禍を通じて、気づかされました。
私の滞在期間も残り1ヵ月と少しとなりました。正直、3月頃は、コロナウイルスによる状況が時々刻々と悪化し、先が見えない状況だったのでドイツに留まることに意味があるのかと疑問を感じ、帰国を考えたこともありました。しかし、留学を希望していても、コロナでそれが出来ない多くの学生に比べたら、私はこの場所で学び続けることができ、多くを経験できるのです。だから、予定通り7月末まで滞在することに決めました。現在は、ヘルバルトでの実習と並ぶ来独目的であるドイツ語習得に励んでいます。7月中旬にドイツ語能力検定B1を受験予定です。
帰国した際は、皆さんに直接、私がドイツで体験し感じたことをお話しできればと思います。では、くれぐれも体調にはお気を付けてお過ごしください。
詳しいレポートをいただきありがとうございました。帰国されましたら、後輩たちに話してください。このドイツの協定校で学ぶ生徒が出てくることを楽しみにしております。