校長通信
ひまわり 第80号
2020/11/30
先日、大阪の国立国際美術館へロンドンナショナルギャラリー展を観に行きました。英国外で所蔵作品展が開かれたことは一度もないそうです。初の大規模な作品展は出品作品が初来日の「奇跡の展覧会」とうたわれていました。興味はありましたが、日時指定でもあり、私の休みと合わず、厳しいかと思いましたが、思い切って予約してみました。コロナ感染防止対策もあり、予約時間前からたくさんの人が並んでいます。みなさんの関心の高さがうかがえました。
ルノワール、モネ、フェルメールなどいくつかの注目作品はありますが、一番は「ゴッホのひまわり」です。ゴッホの描いた7点のひまわりについて、調べてみました。今回出展の4作目のひまわりは、ゴッホと共同生活していたゴーギャンも「ゴッホの代表作だ」と絶賛しました。ゴーギャンは譲って欲しいと頼みましが、ゴッホ自身も非常にお気に入りの作品のため、自分で大切に保管していたそうです。すべて黄色で描かれているのも興味深いところです。この後描かれた5作目のひまわりも、同じ黄色で描かれており、「耳切り事件」直前に描かれた作品です。これは、1987年3月30日、オークションにて安田火災海上(現・損害保険ジャパン日本興亜)が58億円で落札し購入しました。私の就職時期バブル期で覚えております。東京のSOMPO美術館で保管されています。偽物だとの噂もありましたが、調査を重ねゴッホの直筆だと証明されています。
私自身は美術に詳しい訳ではありませんが、予習をして実際に実物を間近で見ることは心が躍ります。ひまわりの花弁のタッチを見ることができました。今までならば人だかりの中、遠くから流れるようにの鑑賞でした。コロナ対策で制約は多いですが、有名作品を近くでまじまじと見ることができたのは本当に良かったです。